心優しい隠れ人見知りさんはもっとドライでいい

 隠れ人見知りさんは「相手からどう見られるか? どう思われるか?」と相手軸になりがちですが、第2回の記事でもお伝えしたように、「自分が相手をどう見るか?」という自分軸スタンスに変えることで、人への恐怖心は和らいでいきます。

 そしてもう一つ、恐怖心が和らぐ方法としては、人と会うときに「すべては人間観察の一環である」と楽しんでしまうことです。立食パーティーにしても、お稽古ごとの初日にしても、初めて通う転職先にしても、自分の目の前にいる人たちを一人ひとり観察して、「この人って威張ってるけど実は気が弱いかも」「この人はこういう口癖があるなぁ」などと一歩引いて分析してみるのです。

 そうすると人を見る目が養われますし、「こういうタイプの人にはどうコミュニケーションを取ったらうまくいくのか?」という実験にもなり、自分の対人技術や対話力がどんどん積み上がります。

 人間観察というと冷たく聞こえるかもしれませんが、心優しい隠れ人見知りさんはそのぐらいドライなほうが相手に飲み込まれず、初対面の場も客観的に楽しみながら臨めるでしょう。

 以上、最終回となりましたが、まだバックナンバーをお読みでない方はぜひご覧くださいね。隠れ人見知りの皆さん、どうぞお達者で初対面の場を乗り切ってください!

文/望月まろん 写真/PIXTA