<秘策その1>「自分に軸を置いて相手を見ることで、初対面の場をコントロール作戦」

 「相手から自分がどう見られるのか?」ではなく、「自分が相手を見てやろうじゃないか!」という“立ち位置逆転”の発想になります。自分に軸を置いて、初対面の場をコントロールするのです。

(1)相手も緊張しているのだと想像する

 初対面なのは何も自分だけではなく、相手にとっても同じです。ならば、「相手もきっと私と初めて会って緊張しているはず」「私からどう見られているか、気になっているはず」と想像するのです。人は相手が緊張していると感じると、自分が優位に立つように感じ、落ち着いて状況がよく見えてきます。なんなら、「そんなに緊張しなくても大丈夫よ」と慈しみの仏心が出てきたりも。そうして、「相手も私に対して緊張しているのだ」とある意味“上から目線”で見ることで、自然と自分がリラックスしてくるのです。

(2)相手も「普通の弱みを持った人間だ」と想像する

 特に相手に肩書や知名度があったり、ハッキリと自己主張する人だったりすると自己評価の低い方は圧倒されて、自分を格下に置いてしまいます。そこで、「相手も普通の弱みを持った人だ」と想像してみるのです。「この男性も家では普通のお父さんなんだよね。家でゴロゴロしていて奥さんに怒られてるかも」「この気の強そうな女性も本当はさみしくて一人酒をあおっているのかも」というように。相手がどんなすごい人であろうと、誰にでも必ず弱みや課題点はあります。そうした部分を想像してみると、不思議と相手に対するかわいげを感じ、格下に自分を置いていた位置から抜け出していきます。

 「自分は何様だ?」と感じるかもしれませんが、自己評価の低い「隠れ人見知りさん」はこのぐらい極端に視点を変えるほうが効果ありますし、苦手な初対面の場がある意味、面白いものになってきます。