「話のつまらない人は、相手の3倍話す」「おバカに見える人は、企画書の1ページ目から説明する」――こんなドキッとする例とともに、コミュニケーションにおける「必勝の法則」を教えてくれるビジネス書、「『話のおもしろい人』の法則」(アスコム刊)。今回、本書の著者であり「奇跡体験!アンビリバボー」や「ザ!鉄腕!DASH!!」などをヒットさせてきた辣腕放送作家の野呂エイシロウさんに、日経ウーマンオンライン読者のためだけに「できる人の法則」を教えていただきました。3回目は、「恋愛上手な人の法則」。野呂さん独自のユーモアに溢れた「法則」をご紹介します。

第1回 仕事ができる人の法則「できる人は、相手に時間をプレゼントする」
第2回 苦手な人との交流は「ゲーム」だ 付き合い上手の法則
第3回 恋愛上手な人の法則「好きになった頃の初心に返る」(この記事)
第4回 お金がたまる人の法則 4月27日公開予定

長続きさせたければ、「好きになった頃」の初心に返ろう

恋愛上手な人の法則は、意外とシンプルなものでした イラスト/田中小百合
恋愛上手な人の法則は、意外とシンプルなものでした イラスト/田中小百合

 まったくモテなかった中高生時代。必死になって乙女心を研究した結果、恋愛って好きな相手に何かを求めるとうまくいかないんだ、ということを学びました。だから僕、いつも相手の好みに合わせるようにしているんです。

 中学の時には、好意を寄せていた隣の席のコイズミミホさん(仮名)が「眼鏡をかけている人がタイプ」と知るや否や、速攻で眼鏡を着用。本当はめちゃくちゃ目はいいのに、わざと見えないフリをして視力検査をしたから、毎日眼鏡で酔ってめまいがしていました(笑)。

 そして、結婚した後はずーっと奥さんの意見を尊重。僕は割と、相手に合わせるほうなんです。

 初めは誰しも「あの人と話してみたい」「お近づきになりたい」っていうところから恋愛がスタートしますよね。でも実際にお付き合いが始まると、「誕生日は一緒に過ごすべき」とか「デートは遅刻厳禁」とかっていうルールや制約が増えていく。

 でも、そもそもは相手と一緒にいられるだけで幸せだったはずですよね。だったら少しくらいパートナーが遅刻したっていいじゃないですか。そばに彼がいてくれるなら、誕生日の1日くらい別々だからってムカつく必要もないですよ。

使い捨ての下着で夫婦仲も◎

 「私の彼は何にもしてくれない」って嘆く人がいますけど、相手が松潤だったらいてくれるだけでOKなはずで(笑)、みんな当初の目的以上に、恋愛にいろんなことを求め過ぎている気がします。

 この現象って、面接の時には「御社のためなら何でもします!」って言ってた新卒が、いざ入社してゴールデンウイーク明けくらいになると、「働き方革命」やら「自分らしい働き方」とかって言い出すのと似ていませんか(笑)。あの時の情熱は嘘だったのかよ! って思ってしまいます。

 あと夫婦げんかが多い場合は、役割分担をしているせいかもしれませんよ。風呂当番だの掃除担当だのって決めてしまうから、相手がやっていなかったときに腹が立ってけんかになる。洗い物だってご飯の支度だって、できるほうが、できる限りのことを毎回すればいいだけの話じゃないですかねえ。

 どうして付き合ったのか。なんで結婚したのか。元をたどれば楽しい時間を一緒に過ごすためだったはずで、掃除や洗濯のためではない。だからそんなささいなことで関係が悪化するくらいなら、全部外注しちゃえばいいんです。極論ですが、下着だって使い捨てにすれば洗濯しなくて済みますし。「晩飯を作らなきゃ」とか「風呂を洗わなきゃ」とかって余計な決め事を増やすからイライラするんです。自分の人生を楽しむために、手段や常識にとらわれずにいきましょうよ。