どんどん手放して楽になろう

 それまでは嫌なヤツに会わなくちゃいけない会議の前なんかはかなりナーバスになってたんですけど、「別に今日辞めたっていいや」と腹をくくった途端、ぐっと気持ちが楽になったんです。

 そんなふうに手放すことで楽になれたってことは、それまでいろんなものを抱え過ぎていたんでしょうね。週一しか料理しないのに調理道具をたくさん持っている人。いつか読もうと何十冊も積読になっている人……それが物理的にも心理的にもプレッシャーになっては元も子もありません。人間関係も同じで、しんどかったら会わなくたっていいし、会社を辞めたっていい。合言葉は「たかが仕事」でいきましょうよ。

お局さんがいたら、「隣のお局さん」で映画化を狙う

 それでも職場を辞められない人。せっかく嫌なヤツがいるならば、それをブログ化してみてはどうでしょう。僕だったら、「隣のお局さん」ってタイトルで映画化するくらい人気ブログになることを目指しますよ。はたまた会社がブラックで社内いじめが横行していたら、やっぱり「せっかくいじめられてるんだし」と思って、SNSで発信します。それで話題になったら日経ウーマンオンラインさんが取材してくれるかもしれないよね(笑)。

「隣のお局さん」というタイトルで映画化も!? イラスト/田中小百合
「隣のお局さん」というタイトルで映画化も!? イラスト/田中小百合

 そうやって苦手な人を克服することを一つのゲームと捉えて、楽しむくらいの気持ちで接してみたらどうでしょう。深刻になるほどしんどさが増すから、真面目に考えなくていいんです。

つまらない人は、相手の3倍話す

 人付き合いがうまい人やなぜか好かれる人は、「自分本位」ではなく「相手本位」で物事を考えています。

 本でも紹介していますが、しゃべるのが苦手だったらサプライズやプレゼントで相手を喜ばせてもいいし、自分が語らずとも相手にうんちくをしゃべってもらうだけで気持ちよくなってもらう方法もあります。

 「コミュ障かも……」なんて考える人ほど自分の話術のせいと考えがちですが、そうではなく、相手にいかにしゃべってもらうかが肝心。だから自分のトークスキルなんてどうでもいいのです。

 あの明石家さんまさんだってよくよく観察してみると、実は自分がしゃべる2.5倍は相手にしゃべらせているんです。

 なので自分が苦手な人ほど、その人にどんどんどんどんしゃべってもらって、自分はニコニコと聞いているだけでいいんです。これをゲームのように捉えて、ぜひ明日から実践してみてください。あ、さらに相手は「松潤の親戚」だと思いこむこともお忘れなく(笑)。

聞き手・文/小泉なつみ イラスト/田中小百合