「年収=自分が使える収入」は間違い

【1】自分が使える収入を確認

<準備するもの>
・会社員は源泉徴収票
・個人事業主は、収入から経費を差し引いた金額

 12月になると、給料明細と共に源泉徴収票をもらうことでしょう。源泉徴収票の収入欄は、誰もがチェックすると思いますが、年収からは、社会保険料や税金が差し引かれているので、源泉徴収票に書かれている年収の全てが自分が使えるお金にはなりません。

 では、自分が使えるお金はいくらでしょう? ざっくり考えるなら、会社員の場合は、源泉徴収票に書かれている年収の約8割。これが、自分の自由に使えるお金です。実際に振り込まれる金額は、会社によっては組合費などが差し引かれたり、人によっては、昼食代や財形貯蓄、保険料なども差し引かれたりするので、もっと少なくなるかもしれません。ただ、組合費や財形貯蓄などは、あくまでも自分の希望した会社や個人の希望によるものなので、ここでは、手取収入として実際に使える収入を把握しましょう。

今の自分の貯蓄総額はいくらか?

【2】現在の貯蓄総額を確認

<準備するもの>
・記帳した通帳あるいは、オンラインの場合は残高照会

 あなたの年末の貯蓄残高はいくらですか? すぐに答えられない人は、この機会に財形や持ち株なども含めて、自分の金融資産の合計額を出しましょう。

 金融資産とは、普通預金や定期預金、債券、株式、投資信託などの資産のことですが、株式や投資信託は日々金額が変わります。でも、ここでも最初にお伝えした「ざっくり」でOKです。時価が分からなければ、最初の投資額でも構いません。とにかく、金融資産全体でだいたいいくらぐらいの貯蓄があるのかを知ることが目的なので、細かなところにこだわりすぎないように、でも、確認漏れの口座がないようにしてくださいね。

今の貯蓄額、答えられますか? (C) PIXTA
今の貯蓄額、答えられますか? (C) PIXTA

 なお、解約返戻金が貯まっていくような貯蓄タイプの保険を貯蓄ととらえる人もいらっしゃいますが、保険は支払期間中に解約すると元本割れを起こすものがほとんどです。そこで、ここでは一旦、保険は除いておきましょう。