「家を買いたい」――そう思った途端に、低金利、住宅ローン控除、すまい給付金、消費税増税などの言葉が気になり、「今がチャンス!」という気持ちになってしまうのではないでしょうか。
そこで、マンションであれ、一戸建てであれ、マイホームが気になったときには、物件を見に行く前に次の5つのことを考えてみてください。
1.「家賃がもったいない」というけれど、ローンの利息はもったいなくないの?
2.結婚や出産、転勤、転職など、給料が変動してもやりくりできるの?
3.「財産になる」というけれど、売れなければお金にならないことに気付いている?
4.地震や火災のダメージを自分で負う覚悟はできている?
5.マイホームを想像して、ワクワクする?
この5つの質問は、私のところにご相談に来られた方に行っている質問です。あなたの答えはいかがでしたか?
日経ウーマンオンラインの読者の方は、一戸建てよりもマンション購入のほうが身近に感じるでしょうから、マンションをベースに詳しく見ていきましょう。
1.「家賃がもったいない」というけれど、ローンの利息はもったいなくないの?
多くの方は住宅ローンを組んでマンションを買います。すると、利息が発生するし、毎年、固定資産税を支払う必要はあるし、マンションならさらに毎月管理費・修繕積立金がかかります。
また、マンションの外壁などは修繕積立金でメンテナンスを行いますが、キッチンやお風呂などの水回りの修理や買い替えは自分で行わなければなりません。物件金額以外の予算も見積もることが必要ですから、単純に家賃と住宅ローンの毎月返済額を比べて答えが出る話ではないので、気を付けてくださいね。
例えば、1500万円を35年、金利1.36%(2017年10月現在、フラット35最多金利)で借りた場合の総返済額は、約1886万円。つまり、約386万円の利息を払うことになるのです。また、物件により差がありますが、マンションの固定資産税は1年間で10万円前後、管理費・修繕積立金の平均は月額約2万円(国土交通省:平成25年度マンション総合調査)、キッチンのリフォームで50~100万円程度かかります。
「賃貸 vs. 購入」を比較する際は、物件価格以外にもお金がかかることも知った上で考えてみてください。