2.結婚や出産、転勤、転職など、給料が変動してもやりくりできるの?

 女性だけの問題ではありませんが、男性よりも女性に影響が出やすいのが、結婚や出産などのライフイベントによる働き方の変化です。独身であれば、結婚するとなったときに、購入したマンションはどうするのか、という問題が出てきます。出産や子育てとなると、その間の収入減少への対策も必要です。また、転勤辞令が出たり、転職したくなったりしたときはどうするのかなど、さまざまな将来の変化も想定しておく必要があります。

 大事なことは「結婚するかもしれないから買えない」「転勤があるかもしれないから買えない」ではなく、「結婚したらどうするか」「転勤したらどうするか」という自分の気持ちをシミュレーションしてみること。想像してみて、「それでも買いたい!」と思うのなら、無理なくローンを返すことができる資金計画を立てましょう!

3.「財産になる」というけれど、売れなければお金にならないことに気付いている?

 「家賃をいくら払っても自分のものにはならないけれど、マンションなら、いざとなったらお金にできる」ということをおっしゃる方は少なくありません。でも、本当でしょうか?

 気に入って買う物件ですし、不動産業者はやっぱり買ってほしいですから「いざとなったら、貸せますよ」「売れますよ」と言うかもしれません。でも、いくら財産といっても、借り手や買い手がいなければ、不動産はお金にはなりません。それどころか、住んでいなくても、売れなくても、持ち主として管理費や修繕積立金、固定資産税などを払い続けなければならない、負の資産にもなりかねません。

 また、もしも売るということになっても、今から数年後であれば、当然築年数も古くなっていますから、その年数の物件がいくらのお金に変わるのか分かりません。

 決して脅しているわけではありませんが、なかなか物件が売れない方、借り手がつかない方も実際に見ている私からすると、「財産」としての価値を中心に考えるよりは、「使う」という視点から購入を検討していただきたいと思うのです。

4.地震や火災のダメージを自分で負う覚悟はできている?

 地震や火事で被害を受けた際、賃貸であれば建物は大家さんが補修してくれますが、持ち家の場合は、建物部分も自分で補修しなければなりません。100万円や200万円などの貯蓄でカバーできるケースは少ないと思われますから、その分のお金は自分で準備しなければなりません。それを補うのが火災保険・地震保険です。

 もしものときに、住む所がなくなるという物理的な状況だけでなく、経済的に困ることがないように、火災保険・地震保険についても対策が必要です。