将来の老齢厚生年金がどれだけ増えるか目安を知る方法

 下の<図表2 ねんきん定期便の赤枠部分の拡大図>にある(2)の部分「老齢厚生年金」は、これまであなたが会社員や公務員、私立学校の教職員として納めた厚生年金保険料(旧共済含む)から算出した、将来もらえる予測年金額です。

<図表2 ねんきん定期便の赤枠部分の拡大図>
<図表2 ねんきん定期便の赤枠部分の拡大図>

 そして、これからも働く場合に増える、将来の老齢厚生年金額の増加額の目安は、実は、次のざっくり計算式で分かります。

【ざっくり計算式】
老齢厚生年金の将来増加額(年額)の目安=
今の年齢から退職するまでの平均年収×0.005481×(退職年齢-今の年齢)

 では、具体的に計算してみましょう。例えば、今30歳だとして60歳まで働くとします。まず、30歳から60歳までの平均年収を想像します。このときの想像はざっくりでかまいません。むしろ、想像だからこそ、「今の平均年収が400万円で、60歳のときに600万円になるとしたら、平均500万円ぐらいかな」とか、「今の働き方だと給料は上がらない可能性が高いから、ずっと400万円の年収が続くと思って計算してみよう」とか、いろんなパターンで考えることができるのです。

 仮に、今の年齢から退職するまでの30年間の平均年収を500万円としましょう。

 計算式は500万円×0.005481×30年=82万2150円となり、  

約82万円という答えが出ます。

 この約82万円が、これから働くことで増える、老齢厚生年金額(年額)の目安になります。これなら掛け算一つで、気軽にできそうですよね。

 ここでお伝えしたのはあくまでも概算の方法です。正確に計算する方法は日本年金機構のホームページやねんきんネットに載っています。ただ、計算がとても複雑で難しいため、今回は簡略化した計算式をお伝えしました。詳しい計算の根拠が知りたい方やもっと正確に知りたい方は、日本年金機構のホームページやねんきんネットでシミュレーションしてみてくださいね。