転職を考えた際、次の会社が決まっていれば安心ですが、希望する仕事が見つからないまま退職するときに大事なことが、年金と健康保険の手続きです。退職後は、会社が当たり前のように手続きをしてくれていたことを、自分で手続きをしなければなりません。そこで、転職先が決まっていない場合に忘れてはいけない手続きと、おトクに選ぶ方法をお伝えします。

国民年金の「思わぬ未納」を防ぐためには?

 会社に勤めている間は、厚生年金に加入していますよね。会社員は、国民年金の種類では「第2号被保険者」と呼ばれ、厚生年金保険料は給与から天引きされ、納付や手続きは会社が行います。

 会社を辞めると、第2号被保険者ではなくなります。会社を辞めて再就職先を探している間は、学生やフリーランス、自営業者などが加入する「第1号被保険者」として、月額1万6340円の国民年金保険料を納めます。

 しかし、ここで注意が必要です。退職時には、会社側が手続きをして「第2号被保険者」ではなくなりますが、「第1号被保険者」へ自動的に切り替わるわけではなく、自分で手続きをしなければなりません。何もしないと、退職後は「未納扱い」になってしまいます。国民年金第1号被保険者に変更する手続きは、退職後14日以内に、お住まいの市区町村の国民年金窓口で行います。

 では、もしも国民年金の手続きをせず、国民年金保険料の未納が続いた場合には、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

 一つ目は、老後の基礎年金が減ってしまうこと。
 二つ目は、障害年金を受け取ることができなくなる可能性があること。
 三つ目は、家族に遺族年金を残せなくなる可能性があること
――です。

 失業中で国民年金保険料を納めるお金がない場合は、そのまま放置せず、「免除」制度の利用を市役所等に相談しましょう。

 免除の手続きをすると、毎月の国民年金保険料を納めていなくても、年金を受け取るための判定期間(受給資格期間)に算入されます。また、老後の年金を受け取るときには、その期間の分は、免除の種類に応じて年金額にも反映されます(学生納付特例は除く)。

 「面倒臭いから」という軽い気持ちの未納で後で困らないために、保険料を納めるときも、免除を申請する際も、市区町村の窓口で手続きを行いましょう。

 ちなみに、結婚に伴う退職などで専業主婦となる人は、夫の会社を通じて「第3号被保険者」の手続きを行うと、年金と健康保険の手続きは完了です。

国民年金保険料を納めないと、老後にもらえる基礎年金が減ってしまいます。転職活動中は特に注意しておきましょう (C)PIXTA