1年間の市販薬代が2万円かかった場合
→ 使えるのは【セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)控除】8000円(住民税も同額)
2017年から始まったセルフメディケーション税制では、市販薬(スイッチOTC医薬品)を購入して、その合計額が1年間に1万2000円を超えた場合に、医療費控除の特例が使えます。例えば、1年間で2万円かかった場合は、医療費控除の特例により、税金がかかるモトから8000円を差し引くことができるのです。
■もっと詳しく知りたい人は「レシートは保管して! 市販薬でも税金が安くなる」
その結果、
年収350万円の人は、所得税400円、住民税800円、合計1200円の税金が
年収450万円の人と年収550万円の人は、所得税800円、住民税800円、合計1600円の税金が
安くなります。
確定申告が必要ですが、薬一箱分ぐらいのお金が安くなりますね。
保険会社の医療保険の年間保険料が3万円だった場合
→使えるのは【介護医療保険料控除】2万5000円(住民税は2万1000円)
1年間に保険料3万円を支払った場合、所得税の計算をする際の税金がかかるモトから介護医療保険料控除として2万5000円を差し引くことができます。
その結果、
年収350万円の人は、所得税1200円、住民税2100円、合計3300円の税金が
年収450万円の人は、所得税2500円、住民税2100円、合計4600円の税金が
年収550万円の人は、所得税2500円、住民税2100円、合計4600円の税金が
安くなります。
次回は、今注目されているiDeCo(個人型確定拠出年金)やふるさと納税をした際に控除を使ってどれだけ安くなるかについて解説します。
1■会社員なら誰もが使える控除3つ 税金はどう決まる?
2■350万~550万円年収別 控除で安くなる税金額1【市販薬購入費用&医療保険料】
3■350万~550万円年収別 控除で安くなる税金額2【iDeCo(個人型確定拠出年金)、ふるさと納税、住宅ローン】
4■350万~550万円年収別 控除で安くなる税金額3【控除を複数使った場合】
5■住宅ローン控除+iDeCo加入で税金が安くなる理由
文/前野 彩 監修/税理士・備順子 写真/PIXTA