なお、ここでお伝えした(1)有給休暇、(2)傷病手当金、(3)障害年金という三つのサポートのうち、個人事業主にあるのは、(3)の障害年金、それも国民年金部分に当たる障害基礎年金のみです。そのため、個人事業主の人は、貯蓄や保険を会社員よりも真剣に検討する必要があります。
正しいお金の知識を知らないままに、「働けなくなるもしものこと」を想像すると、「保険に入らなきゃ」と保険一直線になりがちです。でも、まずは給料からも「健康保険料・厚生年金保険料」を払っていることを思い出して、その保障内容を知りましょう。くれぐれも「何となく不安」という気持ちだけで、保険に加入しないようにしてくださいね。
例えば、毎月5000円の保険料を30年間支払えば、総額180万円です。自分が今加入している国の制度を知った上で備えたいというのなら入る意味はありますが、よく分からないまま180万円のお買い物は、高すぎる安心料かもしれませんよ。
文/前野彩 写真/PIXTA
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