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20万人を束ねる女性幹部からの助言は「男になるな」

2016年11月9日

自動運転の覇者・コンチネンタル社の人事担当取締役に聞く

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今、世界中が注目する自動運転車。トップを走る企業の1つがドイツのコンチネンタル社です。過去15年で100社余りのM&A(合併・買収)を実施し、自動ブレーキや情報解析など自動運転車に必要なさまざまな技術を有しています。そのコンチネンタル社で人事担当役員として活躍しているのがラインハルトさんです。男性主体の自動車業界で、社員20万人を束ね、ダイバーシティを推進するラインハルトさんに、日本の働く女性へのアドバイスをお聞きしました。

アリアーネ・ラインハルトさん Ariane Reinhart
世界的な自動車部品メーカー、コンチネンタル社の人事担当取締役。1969年ドイツ・ハンブルク生まれ。ハンブルク大学で法律学を専攻。法学博士。国連の専門機関であるILO(国際労働機関)勤務後、99年フォルクスワーゲン社入社。国際労使関係部門長、人事部門長など一貫して人事部門を担当。2003年夫の転勤に帯同し3年間フォルクスワーゲン・ブラジルに勤務。再びフォルクスワーゲン社を経て、12年ベントレー・モーターズ社人事担当役員。2014年よりコンチネンタル社人事・労務担当役員就任

男性社会で働くということをマイナスにしない

――女性管理職の割合が比較的高いドイツ※でも、自動車業界は男性優位社会ですか。

※ILO(国際労働機関)の調査報告書によると、ドイツは31.1%、日本は11.1%

 ドイツの女性管理職比率も世界的に見れば決して高い方ではありません。コンチネンタル社に入社する前、私は15年ほどフォルクスワーゲン社で働いていましたが、そのキャリアを振り返っても、いつも紅一点。役員になってからも女性幹部は私一人でした。でも、そのことを恐れてはいけないと思うのです。女性の視点をもっていることはアドバンテージになる場合もあるのですから。

Don’t become a man.

 自動車産業のように女性が少ない産業界で働いている女性には、そうアドバイスしたいですね。だって、みんなが男性になろうとしたら、ダイバーシティ自体がなくなってしまいます。男性を見てコピーしてしまうことがあると思いますが、それは適切な行動に結びつきません。自分自身に忠実に、ユニークであることが大事です。

――「男性になるな」とは面白いアドバイスです。男性にない、女性ならではの強みってなんでしょうか。

 男性とは違う物の見方ができると思います。私の場合で言えば、コンチネンタル社には9人の取締役がいて、女性は私一人。専門外の技術関連についての役員ミーティングには必ず出席して、疑問に感じたことをどんどん聞きます。私が質問をすることで、参加している男性陣はそんな見方があるのかと考えるきっかけが生まれますよね。

 特にテクノロジーの世界では、人の頭脳に向かって話すばかりではなく、心に向かって訴えかけることが大切だという視点が抜けてしまいがち。女性はこれが男性よりもうまくできる場合があります。女性はリーダーシップにおいても、その点で男性とはちょっと違うんじゃないでしょうか。

――日本には粘土層という言葉があります。トップは女性管理職の登用に積極的でも、その下の男性管理職層にはその呼びかけがしみ込まず、その影響が一般社員層にまで及ばない。粘土の層のような壁があるのです。

 ガラスの天井というよりも粘土層なのですね!興味深いですね。

 そうした体質を変えるには、会社の人事制度をオープンにしていかなければならないですね。コンチネンタル社では人事担当者が1年に2回、従業員との対話を通してその社員の潜在能力を探り、担当者やマネージャーとその社員の次のステップをどうしたらいいのかという会議を開きます。

 女性の人材をもっと発見しやすくするために、メンタープログラム(女性社員に指導役をつける制度)、ダイバーシティサミット(多様な人財を登用するための意見交換会議)、女性社員同士のネットワーキングや女性社員の能力開発プランを作るなどの工夫をしています。上級管理職を登用する際には、広く応募できる仕組みにして透明性を高めています。

 現在、コンチネンタル社は世界55カ国に拠点をおいていますが、日本を含む全ての国で2020年までに女性管理比率を16%にするという目標を掲げています。例外は認められず、言い訳も許しません(笑)。

粘土層を打ち破るのは、こうした文化や目標、ツール、プロセスであり、そういうもので多面的にアプローチすることが重要ではないでしょうか。

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