働く女性のキャリアとライフスタイルを応援する女性誌『日経WOMAN』(発行:日経BP社)と日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」は、「企業の女性活用度調査」を実施、2017年版「女性が活躍する会社BEST100」をまとめた。過去最多となる558社から得た回答を基に、『日経WOMAN』6月号(5月6日発売)誌上にて総合ランキングBEST100を発表した。同調査は『日経WOMAN』が、1988年の創刊時から不定期で実施しているもので、今回で15回目を迎えた。

 「働きがい」と「働きやすさ」という2つの観点から、企業における女性社員活用の実態を1.管理職登用度 2.女性活躍推進度 3.ワークライフバランス度 4.ダイバーシティ浸透度の4つの指標で測定し採点。それらの合計得点を偏差値化して総合スコアとし、総合ランキングを作成した。結果概要は次の通り。*表示した総合スコアが同じで順位が違う場合は、小数点2位以下で差がある。

『女性が活躍する会社』総合ランキングBEST10

 初の総合1位になったのは第一生命保険(2016年は総合3位)。社員約5万6000人のうち9割が女性だ。社員の意識・風土改革、女性の能力開発、女性リーダー育成、ワークライフバランスと全方位に目配りした施策を継続。その結果、管理職登用度をはじめ、4つの指標のスコアがまんべんなく高く、総合スコアで初のトップとなった。

 2位の住友生命保険(2016年総合12位)は両立支援制度や残業削減施策などワークライフバランス度が特に高い。週1日の早帰りを徹底、パソコンが20時には強制的にシャットダウンされ、遅くまで残業できないという制度も導入している。トップ2社に加え、6位に明治安田生命保険、9位に日本生命保険と、上位10位中4社が生命保険会社となったのは、2013年以来4年ぶり。もともと多くの女性が活躍する業界であることに加え、各社が足並みをそろえて、両立支援や女性活躍推進の施策を進めてきた結果だ。

 3位のセブン&アイ・ホールディングス(2016年総合2位)はトップの強いコミットメントのもと、ダイバーシティ推進を継続。女性管理職(課長級)は2012年の14.2%から23.0%に。女性役員は23人と全役員の14.5%を占める。なお、2014年から2016年まで3年連続1位だった資生堂は総合8位となった。上位企業はいずれも女性管理職登用や男女ともに育児・介護しながら働き続けられる制度づくり、残業削減などに切磋琢磨しており、制度の利用状況や女性管理職比率など、わずかな点差で順位が決まった。また今年は3人の審査員(調査概要参照)のアドバイスのもと、一部の質問項目や採点基準を見直した。