この夏のボーナスを貯蓄する人は4割以上

 消費者庁が全国のモニター2000人に調査した結果によると、この夏のボーナスの使い道を「貯蓄」と回答した人は43.3%だったそう。「旅行」(22.8%)、「ローンの支払い」(20.2%)、「教育関連費」(18.5%)などを大きく引き離して最も高い割合です※1。この調査は広い年代層、さまざまな働き方、家族構成の人を対象にした結果ですが、読者の皆さんの中にも、この夏のボーナスを貯めようとしている人が多いのではないでしょうか。

 でも、いざ貯めようとすると、思ったほど貯まらないことも。夏が終わる頃には、気が付いたらボーナスがほとんど残っていなかった……なんて経験は、私も会社員時代によくありました。


貯まる特効薬は「先取り貯蓄」

 では、どうすれば思い通りに貯められるのでしょうか? その答えが「先取り貯蓄」です。先取り貯蓄とはその名の通り、貯める分を先に取ってしまうこと。ボーナスやお給料が入ってきたら、使う前に貯める分を取り分けて、残った分だけを使う方法です。

 収入が入ってきて、そこから生活費を使って、残った分を貯める方法だと、気が付いたらあまり残っていなかった、むしろゼロになってしまった、なんてこともありますよね?

 また、残った分を貯めるためにATMから引き出す、貯蓄専用の銀行口座に移し替えるには手間がかかるので、ついつい忘れてしまいがちにもなります。そして次の月に繰り越したお金を生活費に充てて使っているうちに、結局いったいいくら貯められているのか、よく分からなくなってしまうこともあります。

 そこで、毎月必ず「入ってきた分から○万円は貯める」と決めて、使う前に引き出す、あるいは貯蓄専用の銀行口座に移し替えてしまうのが、「先取り貯蓄」です。

 先取り貯蓄をすることで、「貯めようと思っていたのに貯める分が残らなかった」という事態を防ぐことができる上、毎月いくら貯めているのかがはっきりします。月に○万円、年間で○万円貯まるというのも明確になりますから、貯蓄の見通しも立ちやすくなります。毎月のお給料だけでなく、ボーナスでも先取り貯蓄をすれば、まとまった収入が入ったうれしさで奮発し過ぎる前に、着実に貯められます。

 では、先取り貯蓄をするには具体的にどんな方法があるのでしょうか? いろいろなものがありますが、今回は特に初心者の方でも始めやすい方法を三つご紹介しましょう。