なんとなく「転職したいなー」とは思っても、「転職したら、お給料は下がってしまうの?」「転職するのに、一番いいタイミングは?」「未経験の仕事に転職するには?」など、初めての転職は、いろいろ分からないことだらけです。そこで、キャリアコンサルタント歴20年以上、1万人の女性たちの背中を押してきたハナマルキャリアコンサルタントの上田晶美さんに、アラサー転職にまつわる素朴なギモンをぶつけてきました。


Q:転職して、年収をアップさせたいです。転職して年収を上げるにはどうすればいいでしょうか。

A:まずは自分の給料が市場価値よりも高いか低いか、客観的に確認しましょう。

 残念ながら、転職したら年収が大幅アップした、といったことはそう多くはありません

 ただ、今のアラサー世代は、リーマンショックやその後の震災の影響で、就職活動のときに、希望していた会社に入れていなかったり、希望していた仕事に就けていなかったりする人が多い世代です。そう考えると、より給料の高い会社への転職ができる可能性は他の年代よりは高いかもしれません。

 今の自分のお給料が、市場価値よりも高いのか低いのか、ということは、自分一人では判断できないので、一度、エージェントやキャリアコンサルタントに相談してみるといいと思います。

 年収が上がる転職の傾向としては主に、

(1)より景気のいい会社、業界に転職する
(2)より専門的な職種に転職する
(3)マネジメント職として転職する

の3つがあります。これらの傾向を意識していると、年収アップ転職につながりやすいかと思います。

 (1)は、職種は変えないまま、同じ業界でより景気のいい会社、または景気のいい業界に転職する、というパターンです。

 (2)は例えば同じ秘書業務でも、英語のスキルがあることもアピールし、病院長の秘書に応募して年収アップした例があります。

 (3)は前職でマネジメント経験が必要ですが、必ずしも管理職でなくとも、チームリーダーの経験や店舗の店長としてアルバイトをまとめた経験などがあればアピールしてみましょう。

 また、一概には言えませんが、外資系企業のほうが、スキルが評価されれば年収が高くなる傾向はあるようです。英語が得意、という人はチャレンジしてみてもいいかもしれません。