転職するときのお金にまつわる注意点!

 「別の会社に転職する場合」「会社を辞めて、フリーランスになる(もしくは起業する)場合」の注意点をまとめました。

1)別の会社に転職する場合。

 やむを得ない事情がない限り、転職活動は会社に勤めながら行いましょう。

 前述した通り「自己都合」で会社を辞めた場合、失業保険がもらえるのは退職してから3ヶ月と7日後です。退職金などが出れば良いですが、およそ3ヶ月間は無収入ということになります。

 生活費、家賃、交通費など、転職活動中もお金はかかります。

 リクナビNEXTの2015年の調査によると、退職後に転職活動を始めて、かかった資金の平均金額は71万3920円でした(出典 リクナビNEXT「転職成功のための資金計画」)。 お金が減っていくと、早く働き先を見つけなくては…というプレッシャーもかかってしまいますよね。焦ってしまい転職前よりも条件の悪いところへ就職してしまうかもしれません。

 今よりも良いと思える会社が見つかるまで辞めないこと。これが大切です。ただし、今の勤務先で体を壊してしまうような危険がある場合は別です。

2)会社を辞めて、フリーランスになる(もしくは起業する)場合。

 フリーランスや個人事業主になると、銀行やカード会社における信用力がなくなります。そのため、住宅ローンの借入や借り換え、クレジットカードの発行を考えている場合は会社に勤めている間に行った方が良いでしょう。

 会社を辞めたあとの税金・保険料にも注意が必要です。

 住民税は前年度の所得額で算出されます。会社を辞めて1年目は(収入がなくても)会社員時代の住民税を払わなくてはなりません。

 健康保険料は、会社が負担していた分(保険料の半分)を自分で支払うことになりますので負担は大きくなります。

 これらのことを考えると、会社を辞めて自営業を始めるときは1年間収入がなくても暮らせるくらいの貯金があれば安心です。

◆今後の予定(変更になる場合があります)
第 6回:もし失業したら?~ライフプランとお金(6月8日)
第 7回:資産形成はどう考えればいい?(6月22日)
第 8回:病気になったら? 事故に遭ったら? 保険は必要?(7月6日)
第 9回:家は買った方がいい? いつ考える?(7月20日)
第10回:都会と地方、どう違う?(8月3日)

 次回(6月8日)は、「もし失業したら?~ライフプランとお金」をご紹介します。お楽しみに!

イラスト/いいあい