昨日公開の「『news every.』に学ぶ最強のチームづくり」に続き、日本テレビ解説委員兼キャスターの小西美穂さんが出演する夕方放送のニュース番組「news every.」のチームワークの秘訣に迫る。

 「テレビ局で報道番組の最前線で働く人」というと、長時間拘束が当たり前のハードなワークスタイルを想像する人が多いのではないだろうか。ところが、小西さんが担当する注目ニュースの解説コーナー「ナゼナニっ?」の制作に携わるチームには、子育て中の女性など「時間制約」のあるメンバーが何人もいるという。

 コーナーのデスクを務める鈴木杏奈さんも2児の母で時短勤務中。ワーキングマザーも第一線で活躍する報道現場の様子は、昨日放送されたバラエティ番組「1周回って知らない話」(日本テレビ系)でも詳しく紹介され、話題となっている。

普段テレビには映らないが「news every.」を支えるスタッフはたくさんいる
普段テレビには映らないが「news every.」を支えるスタッフはたくさんいる

 そのコーナーの「キャプテン」として、「急な欠員が出てもフォローし合えるチームづくり」を引っ張っているのが小西さんだ。「私自身には子どもがいないし、子育ての経験がないけれど、新しい働き方を可能にする職場環境をつくっていきたい」と言う小西さんが実践する、ダイバーシティ・チームの盛り上げ方とは?

報道第一線でワーママ社員が大活躍

――分刻みのスケジュールで放送内容を準備する報道フロアの一角で、ワーママスタッフが活躍しているとか。

 そうなんですよ。私が担当するコーナー「ナゼナニっ?」の鈴木杏奈デスクは、6歳と2歳の子ども2人を育てるママです。社会部記者を経てディレクターも経験し、仕事ぶりはとても優秀。いつも私が知りたい情報をすぐに教えてくれてフォローしてくれる、信頼できる仲間です。鈴木さんの他にも、育児中の女性は数人いて、お互いに子どもの名前も呼び合って子育ての情報交換をしていますよ。

「ナゼナニっ?」のコーナーは、報道フロアの片隅で放送直前まで作業する。鈴木杏奈デスク(右)や他のワーママスタッフたちとここで議論や準備をするのが日課
「ナゼナニっ?」のコーナーは、報道フロアの片隅で放送直前まで作業する。鈴木杏奈デスク(右)や他のワーママスタッフたちとここで議論や準備をするのが日課

――働く女性にとって希望が持てる話ですね。一方で、急な子どもの発熱や通院などで欠勤、早退、遅刻といった状況は起こらないのでしょうか?

 もちろんあります。「子どもが中耳炎の疑いあり。病院に連れていくので出勤は10時くらいになります」「下の子の発熱で呼び出されたので、今日は早めに失礼します!」といった連絡が飛び交って、誰かが欠けるのは日常茶飯事です。

 女性だけでなく、男性のベテランスタッフが「ギックリ腰で朝から体が動かせず……。今日は自宅で安静にしますm(_ _)m」とSOSを送って来ることも。

 そういった状況はすぐに全員で共有できるように、メンバーでグループをつくって、連絡を取り合っています。