業務改善の3原則! 「やめる → 減らす → 変える」

 企業へ研修に行って業務上の問題点を尋ねた際、最もよく挙がるのが「会議が長い」で、次に多いのは「メールに時間がかかる」です。極論を言うと、やめることが改善方法なのですが、会議もメールもすべてやめるわけにはいきませんよね。

やめられないことは減らす。それも難しいなら変えるべし

 そこで実践したいのが、「やめる → 減らす → 変える」の順に考えること。この考え方を、私は「業務改善の3原則」と呼んでいます。今までお話ししてきた、ミスやムダをなくす方法のベースとなるものともいえるでしょう。

 具体的に言うと、例えば定例会議。日程だけが決まっていて、メンバーが集まってから議題を考えるような会議なら、やめてしまっても問題ありません。もし、やめるのが難しいなら、次に「減らす」ことを考えます。回数や所要時間の他、人数を減らすのもよいでしょう。参加する必要がない人もいますし、人数が少ないほうが話もまとまりやすいですから。

 その上で、3つ目のステップとなる「変える」ことを考えます。例えば、今までは結論が出るまで延々と会議をしていたなら、これからは次回までの宿題にしてみたり。また、タイムスケジュールを作り、それに沿って進める、あるいは一人当たりの持ち時間を決めるなど、やり方を変えることが時短につながります。

業務改善のステップはこの3つ!
業務改善のステップはこの3つ!

メールに関わる時間も、グンと短縮可能です!

 メールをする時間の短縮に「業務改善の三原則」を当てはめるなら、ムダなメールを送ることや社内メールの挨拶文をやめるのはいかがでしょうか。そして減らすのは、字数や添付ファイルの数、社内メールの敬語など。やり方を変えるなら、以前ご紹介した「T/O(タイトルオンリー)」を活用する方法もあります。

■タイトルオンリーのメールの作り方は → (「ミスなくメール作成が速くなる簡単ワザ 簡潔の極意」

ダラダラ会議をやめるなら… メールの時間を短縮するなら…
1 やめる ・ムダな会議をやめる
・定例会議をやめる
1 やめる ・ムダなメールを送らない
・社内メールの挨拶文をなくす
2 減らす ・回数を減らす
・所要時間を減らす
・参加者を減らす
・資料を減らす
・議題を減らす
2 減らす ・1通書く時間を減らす
・字数や添付ファイルを減らす
・なんでもCCメールを減らす
3 変える ・宿題を出して考えを用意してもらう
・タイムスケジュールを決める
・司会を変える
・立って行う
3 変える ・社内メールに敬語を使い過ぎない
・社内メールの宛名を「○○さん」にする
・文章を箇条書きに変える
・タイトルオンリーに変える