非日常のシーンでも、荷物はできるだけスマートに

 荷物が多くなるシチュエーションの一つとして、業務に関わる弔事などがあります。不幸は突然やって来るもので、「仕事が立て込んでいてそろえられない」「手持ちの派手なバッグでしのごうと思って恥をかいた」なんてことになりかねません。日常的なシーンではありませんが、間違いがあってはならない厳かな場。フォーマルの場でもきちんと感のある女性でいたいものです。日ごろから準備をしておくといざというときにもスマートに対応できます。

 「仕事帰りに告別式に参列することになった」というとき、ブラックフォーマルや靴、バッグといったフルセットを持って出勤するのは大変。これらをスマートに持ち運ぶには、荷物をできるだけ減らすことが肝心です。

スーツは着たまま、ジャケットだけを替える

 弔事の荷物で一番場所を取るブラックフォーマルは、いっそ着て出勤してはいかがでしょうか? といっても、着るのはワンピースやパンツだけ。トップスは、オフィス用にジャケットやカーディガンを羽織りましょう。季節やオフィスのドレスコードにもよるので難しい場合もありますが、着ていくことができれば荷物がグンと減らせます。

選ぶなら、かさばりにくいフォーマルバッグ

 フォーマルバッグも場所を取るものです。もし、新調する機会があるならクラッチバッグを入手するといいでしょう。フォーマルグッズをまとめて持ち運ぶときなども、持ち手が型崩れする心配はなくなります。フォーマルバッグの中には、数珠や香典、白いハンカチをスタンバイさせておきましょう。なお、これらは弔事用のワンセットなので、保管時もそのまま入れておけば置き場所を取らず、一つ一つそろえる手間も省けますよ。

すずまり姉さんの弔事用クラッチバッグは常に香典袋と数珠、ハンカチが一緒に収納されている
すずまり姉さんの弔事用クラッチバッグは常に香典袋と数珠、ハンカチが一緒に収納されている

フォーマルバッグ専用に、コンパクトなお財布を用意

 フォーマルバッグは小ぶりなので、普段使いのお財布では入らないものもあるでしょう。かと言って、小銭入れにお札を入れるのもスマートとは言い難いもの。せっかくなら、専用のコンパクトなお財布を用意してみては? ちなみに私が愛用しているのは、和光で購入した「三つ折財布」。手のひらサイズながら使いやすいのが魅力です。

すずまり姉さん愛用の「三つ折財布」。入れるのは必要最低限のものだけ
すずまり姉さん愛用の「三つ折財布」。入れるのは必要最低限のものだけ

 今回紹介したバッグ選びのコツは、弔事だけでなく、業務でのイベント参加や会社帰りのパーティー参加、プライベートのパーティーといったシチュエーションでも活用できますよ。

多い荷物をスマートに運ぶポイント

すずまり姉さん愛用の「三つ折財布」。入れるのは必要最低限のものだけ
すずまり姉さん愛用の「三つ折財布」。入れるのは必要最低限のものだけ
◆社内の移動時は、荷物はまとめてバッグに入れる
◆中身が見えるビニールバッグが便利
◆ブラックフォーマルが必要な日は着て出社
◆フォーマルバッグとお財布はかさばらないものを

やる子 「そうか、荷物が多いならスマートに持ち運べる方法を考えるべきってことですね。勉強になるなぁ」

すずまり姉さん 「そういえばこの後、私も会社帰りに法事があるのよね。だからこのワンピースも、実はブラックフォーマルなの」

やる子 「ホントだ! 言われるまで気付かなかった。すずまり姉さんがダークカラーを着てるなんて珍しいと思ったら、そういうことだったんですね」

すずまり姉さん 「そう、いいアイデアでしょ。コーディネートはこーでねーと。なんつって」

やる子 「……それはさておき、お財布をフォーマル専用に、っていうのも、納得がいきました。実は以前、フォーマルバッグにお財布が入らなくて、ジッパー付きの食品保存袋にお金を入れて持っていったことがあるんですよね」

すずまり姉さん 「やる子、それはワイルドすぎるわ……」

 すずまり姉さんも思わずひるむワイルドぶりを見せつけたやる子。でも、これからはきっとスマートに荷物を持ち運べることでしょう。それでは、次回のすずまりメソッドも乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA