すずまり姉さんからのエール! 世代別・仕事に対する姿勢と心得

 まずは体力、知力がピークの20代。この頃は、とにかくチャレンジして、仕事や人の好き嫌いをなくしましょう。誰かを羨ましがるのではなく、自分の置かれている環境をプラスに捉えるポジティブさも必要。悩んだ分だけ一皮むけて仕事が楽しくなるので、「石の上にも三年」と心得ましょう。

 続いて30代。この時期にラクをすると、40代で花が咲くことはありません。ルーティンワークだけで満足せず、頭を使う仕事をしてナレッジワークを増やしていきましょう。中堅どころでもあるので、率先して職場のパイプ役になる柔軟さも必要です。

 そして最後は40代以降。この世代に必要なのは相反する二つ、自信と謙虚さです。「昔は」「私流」はNGワード。担当替えや異動を固辞するのもやめ、変化を嫌うのではなく対応するための努力をしましょう。培ってきたノウハウを伝え、自分を越える後輩の育成も大切です。目指すべきは「みんなの味方」。上司やメンバーから真っ先に相談される存在になってください。

AIに負けない事務職を目指すポイント

◆当たり前のことができる自分になる
◆ナレッジワークを少しずつ増やしていく
◆世代によって仕事への姿勢や考え方は変わる
◆今までに本連載で紹介した仕事術も、ぜひ実践を!

やる子 「お~、さすがはすずまり姉さん、聞いていて心強いです! これなら大西ライオンさんも熱唱するはずですわ」

すずまり姉さん 「そう? よかった、最後に伝えることができて」

やる子 「へ? どういう意味ですか? さっきも、最後に贈るとか何とか言ってたし」

すずまり姉さん 「ジャジャ~ン! 実はアテクシ、異動で今度の4月から広報部の部長になるので~す。まあ、やる子もこの1年でグンと成長したし、私が教えることはもうないわ。あ~たも昇進してプロジェクトリーダーになるって聞いてるから、しっかり頑張るのよ」

やる子 「ええっ、リーダーなんてムリですっ! その前に、姉さんにはまだそばにいてもらわないと、分からないことだらけなのに……」

すずまり姉さん 「な~に情けないこと、言ってんの。この私が1年間みっちりレクチャーしたんだから、あ~たはもう大丈夫だってば。自信持って、これまでに私が教えてきたことを後輩たちにも伝えてあげてね」

やる子 「……分かりました。すずまり姉さんに習って、きっちり指導するようにします!」

すずまり姉さん 「同じ会社なんだから、またランチでも行きましょうよ。んじゃ、頑張ってくださいマシーン!」

やる子 「……連載1回目と同じギャグを残して去っていくとは……。さすがです、姉さん!」

 かくして、やる子の成長物語は無事完結したのでした。すずまり姉さんも新たなフィールドで活躍することになるのですが、それはまた別のお話。ということで、再びお目にかかれるその日まで、乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA