頼られる部下になるには、上司の立場で考えてみる
「フォロワーシップ」を高めるのと同時に考えていただきたいのが、「自分が上司ならどんな部下を持ちたくないか」です。挨拶をしない、ミスを隠す、急に休む、メモを取らない、気分にムラがある……。ちょっと考えただけでも、されてイヤなことはどんどん出るもの。私が壇上に立つセミナーでは10分間で意見を出してもらいますが、30個以上(!)挙がるときもあります。
自分がされてイヤなことは、自分も相手に対してしないのは、人付き合いの基本。こうした問題行動を取らないことは、頼られる部下になるための第一歩といえるでしょう。
力を出し惜しまずに、上司をどんどん出世させよう!
異動や転勤によって上司が替わると、「この仕事は自分のほうがよく知っている」という思いから、自分だけで仕事を進めたくなることもあるでしょう。でも、上司とのコミュニケーションを取らずに我流を貫くのは、絶対NGです。上司の出世は、あなたにとってもメリットが大きいもの。チーム内であなたの「フォロワーシップ」をいかんなく発揮して、上司をじゃんじゃん出世させてください。
◆「フォロワーシップ」が上司の出世と自分の評価アップにつながる
◆「理解力」「秘書力」「発信力」「先読み力」「調整力」を身に付けよう
◆自分を上司に置き換えて考え、されてイヤなことは自分もしない
やる子 「おお、なるほろ(モグモグ)……。んじゃ、わらしが今やってるプロジェクトの……(ムグムグ)」
すずまり姉さん 「……ちょいとやる子、酢昆布食べながら返事するのはおやめっ」
やる子 「(ゴクンと飲み込んで)すっ、すみません、姉さん。……とりあえず、私が今やってるプロジェクトのリーダーは営業部長なんで、天敵だからと避けて通らずにフォローしていかなきゃ、ってことですね」
すずまり姉さん 「そのとーり! でもあの部長、意外とかわいいところもあるんだけどね。どうしてやる子には伝わらないのかしら」
やる子 「か、かわいいって……あの部長が!? 姉さん、いくらオジサマ好きだからって、許容範囲が広過ぎやしませんか?」
すずまり姉さん 「オジサマってだけで、どこかしらいいところがあるものよ。やる子はまだまだ青いわね。営業部長のインスタ、ほんとかわいいんだから。あ~たのよりキラキラしてるわよ」
やる子 「部長、イ、インスタ、やってるんですか?」
酢昆布をもぐもぐしながら去っていく姉さんを背に、必死で部長のアカウントを探し始めるやる子。果たしてやる子は部長の新しい魅力を知ることで、どこまで部長と距離を縮められるのでしょうか。それでは来週も、乞うご期待!
文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA