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「かもめ食堂」に見る世界観 哲学的女子旅のすすめ

2016年8月18日

旅をすると、より良い自分に生まれ変わることができるかも

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「哲学」ってむずかしいことだと思っていませんか? 「哲学」とは、「ものごとの正体を知ること」。哲学者の小川仁志さんが、身近なことを題材に分かりやすく哲学の視点から読み解きます。今回のテーマは映画「かもめ食堂」。この映画をみるたび、”きちんと”暮らしたい衝動に駆られます。

あなたは旅に何を求めますか?

 かもめといえば、渡り鳥ですよね。そのせいか、かもめはなんとなく旅の象徴であるような感じがします。実は私も今、この原稿を旅先で書いています。だから旅人が集まる「かもめ食堂」には、余計に感情移入してしまいました。

今すぐフィンランドに飛んで行きたくなります

 人は旅に出るものです。しかもその理由は様々です。失恋、近しい人の死、人生の行き詰まり等々……。もちろんいいことがあったときにも旅に出るのでしょうが、一人旅に関していうと、やはりなんらかの人生の転機を求めて、つまりいい方向に人生が変わることを求めて旅立つことが多いように思います。

 「かもめ食堂」に集まってきた日本人は、オーナーのサチエ、ミドリ、マサコ。彼女らは、いずれもそんな転機を求めてフィンランドにやってきました。それぞれ理由は違えど、何か人生が変わるのではないかという希望を胸に。

 そこで思い出すのはフランスの哲学者デカルトです。彼も決して疑いえない確かなものを知るために、まず旅をしました。ヨーロッパじゅうを旅してまわったのです。そしてその後、部屋にこもって瞑想するかのように思索にふけったのです。

ルネ・デカルト(1596-1650)。フランスの哲学者。疑い得ないのは意識だけであるとする「我思う、ゆえに我あり」という言葉で有名。また、人間の知識は生まれながらに持っている「生得観念」に基づくとする大陸合理論の創始者として知られる。

 最終的にデカルトは、「我思う、ゆえに我あり」という結論に至りました。自分の意識だけは決して疑いえない確かなものであるという意味です。面白いのは、この結論に至る過程でデカルトが述べていることです。それは「森で迷ったらまっすぐに突き進まないといけないということ」。これは旅の鉄則であるように思います。きっと渡り鳥のかもめは、越冬の際、真っすぐに突き進んでくるのでしょう。

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Profile
小川 仁志
小川 仁志(おがわ ひとし)
哲学者・山口大学国際総合科学部准教授
1970年、京都府生まれ。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。専門は公共哲学。著書に『7日間で突然頭がよくなる本』、『世界のエリートが学んでいる教養としての日本哲学』(共にPHP研究所)等多数。
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