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ニモと哲人ホメロスに学ぶ 英雄欺人な女子へのススメ

2016年7月7日

いよいよ続編が今月公開! 「ファインディング・ニモ」を哲学

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「哲学」ってむずかしいことだと思っていませんか? 「哲学」とは、「ものごとの正体を知ること」。哲学者の小川仁志さんが、身近なことを題材に分かりやすく哲学の視点から読み解きます。今回のテーマは、映画「ファインディング・ニモ」。ドリーの子供時代は、悶絶するほどかわいい。

可愛いだけじゃない! ニモには勇気と愛が詰まってる

 『ファインディング・ニモ』の続編『ファインディング・ドリー』が、いよいよ7月16日土曜日から日本でも公開されます。続編を見る前にぜひこのコラムを読んでいただけると、数倍楽しめるのではないかと思います。

 ニモはカクレクマノミというオレンジに白のストライプが入った魚の子どもです。オーストラリアのグレートバリアリーフに棲んでいます。孵化する直前、母親と兄弟たちが悪い魚に襲われ、父親のマーリンと二人(二匹ではなく敬意を込めて二人と呼びましょう)だけが残されてしまいました。そのため父親のマーリンはどうしてもニモを過保護に育ててしまいます。もう二度とあんな目には遭わせないために……。

 ところが、逆にニモはそんな臆病な父親に反発して船に近づき、運悪く人間のダイバーにとらえられてしまいます。そして水槽に閉じ込められることになるのです。ここから二人の大冒険が始まります。父親のマーリンはニモが捕らえられているシドニーに向かって、ニモは父の待つ海に向かって。

 どちらの冒険も相当険しいものです。グレートバリアリーフからシドニーに行くには、単に距離があるだけでなく、サメやクラゲといった敵と戦いながら突き進んでいく必要があります。ただ、父親のマーリンは、ひょんなことからドリーという青いナンヨウハギと一緒に旅をすることになります。彼女の力もあって、マーリンは奇跡的にニモとの再会を遂げることができるのです。続編ではこのドリーが主役になるようです。

 ニモもまた、人間に捕らえられた水槽から海に脱出するという困難な冒険に立ち向かいます。命の危険を冒しながら、また同じ水槽に捕らえられた仲間たちに助けられながら、最後は見事海に逃げ出すことに成功するのです。

 ここでのポイントは、二人とも冒険を通して大きく成長していく点です。生き延びるために、そしてもう一度お互いの顔を見るために、知恵と勇気を振り絞ります。その姿はまるで英雄伝説のごとく、ウミガメから他の魚へ、そして魚を食べる鳥たちへと伝わっていきます。その様子を見ていると、つくづく英雄というのはこうして世界に誕生するのだなと感じました。

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Profile
小川 仁志
小川 仁志(おがわ ひとし)
哲学者・山口大学国際総合科学部准教授
1970年、京都府生まれ。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。専門は公共哲学。著書に『7日間で突然頭がよくなる本』、『世界のエリートが学んでいる教養としての日本哲学』(共にPHP研究所)等多数。
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