「哲学」ってむずかしいことだと思っていませんか? 「哲学」とは、「ものごとの正体を知ること」。哲学者の小川仁志さんが、身近なことを題材に分かりやすく哲学の視点から読み解きます。今回は映画「スターウォーズ」のなかから、シリーズ6作品を哲学する前編をお届けします。

シリーズ6作品を、哲学の視点で徹底解剖

 世界的に世代を超えて誰もが知っているスターウォーズ。その最新作が昨年公開され、また最近DVDも発売されたことで、今また益々ファンが増えています。そこでこの連載では、2週(次回は6月2日公開予定)にわたってスターウォーズを哲学してみたいと思います。

 まず今回はオリジナルと呼ばれるエピソード4、5、6、そしてそれより前の時代を扱ったプリクエルと呼ばれるエピソード1、2、3の合計6作品をもとに、そもそもスターウォーズとは何かということについて考えたいと思います。そのうえで、次週連載にて、シークエルと呼ばれる最新作エピソード7以降の3部作をテーマにします。

 スターウォーズをまったく見たことがないという方のために、いったいこれがどのような物語なのか少しだけ紹介しておきましょう。

 といってもあまりにも壮大なストーリーなので、ごく簡単にまとめます。一言でいうと……、