後輩に指導できることはスキル
後輩の立場を考えて指導していくのは、一つのスキルです。これまでの日本社会は上意下達型のあるべき論で凝り固まってきましたが、その結果、日本の生産性は世界的に低い状態になっています。相手の立場を考えたコミュニケーションに向き合うことから、この状況を変えていくのは時代の要請だと思います。
また、相手の立場に立って必要なコミュニケーションが取れるスキルは、今後ますます加速するダイバーシティに対応できるスキル、ともいえます。さまざまな世代や立場、異なる背景を持つ人々と仕事をしていく上で大きな武器になるのは間違いありません。
新入社員とのコミュニケーションは、そのための実験場だと思ってください。今後は年代・国籍・雇用形態が多様なチームをマネジメントするのが普通になる時代。相手に寄り添ったコミュニケーションが取れれば、5年先、10年先のキャリアの幅がきっと広がりますよ。
聞き手・文/飯田樹 写真/PIXTA