そこで、いつでも使える気遣いのフレーズもご紹介しましょう。

お近くへお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

 このような締めの文章を使うことによって、相手は連絡をしやすくなります。相手から連絡をしやすい環境をつくることもテクニックの一つです。

 今回は、気遣いのフレーズをたくさんご紹介してきました。重要なのは、相手の状況にマッチしていることです。たとえば、以前「花粉症ではない」という会話をしているのに「花粉症は大丈夫ですか」のようなフレーズがあると違和感が生まれます。

 また、1通前のメールで体調を気遣うフレーズがあり、次のメールにも全く同じフレーズがあるとテンプレートだと思われてしまいます。その瞬間に効果はガタ落ちです。

 気が利く人はテンプレートの使い回しはしません。数多くのボキャブラリーから、その場に最適なものを選んでいます。だから相手は喜ぶわけですし、一目置かれる存在になれるのです。楽をするとそれだけの成果しか生まれません。メールの気遣いは考えておこなうのが重要です。

 ちなみに、毎回このような気遣いのフレーズがあると、それが本心だと思われなくなります。相手が疲れている、困っている、大変そうだ。そういうときにこそ、気遣いのフレーズを効果的に使ってくださいね。

この連載は……

日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗さんが、働く女性から寄せられたメールにまつわる悩みにお答えする連載です。今よりさらにスマートなメールの返信で「この人と仕事がしたい」と思ってもらうようなアドバイスをしていただきます。毎週火曜日、連続6回の短期集中講座として公開していました。
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