エン・ジャパンで働く峰田薫さんは、子育てをしながら働く現役の「ワーママ営業」。彼女はどのようにして、仕事と子育てを両立させているのでしょうか。峰田さんが絶対に譲れない、大切にしている「軸」とは? 「営業を続けたいけど、両立は難しそう……」「どうすれば続けられる?」と思っている営業女子は必読です。

エン・ジャパン 営業
峰田薫さん(37歳)
【プロフィール】2003年入社。新卒で法人営業としてのキャリアをスタート。入社3年目には、シンボリックな活躍をした社員に贈られる「ベストリーダー賞」を受賞。結婚を機に人事部へ異動し、長男の出産後は労務を担当。次男の出産後に営業職へ復帰し、長男の小学校入学を機に一度退職。半年後に復職し、現在は営業として週5の時短勤務(月・水・木/9:15~16:15、火・金/9:15~13:15)。
【仕事内容】派遣会社の事業支援を行う「派遣会社支援事業部」に所属。派遣スタッフを増やしたいと考える派遣会社が主な取引先。登録スタッフを集める手段として、「エン派遣」のサイトに求人広告を掲載する提案を行うほか、派遣法改正に関する情報提供など、包括な支援を行う。

無駄をそぎ落とし、周囲を頼る 必ず時間内にやり切る

――6歳と3歳のお子さんがいて、営業職として時短勤務をされていると伺いました。時間に限りがある中で、普段どのように仕事をされているのでしょうか。

 「子どものお迎えに間に合うように、『時間内にやり切る』ことを徹底しています。今はスマホでも仕事ができるので、メールや日報などの業務は移動時間に処理。見積書の作成など、営業アシスタントの方にお願いできることは、すべてお任せしています。

 人によっては『自分でやる』という人もいますが、アシスタントの方の力を借りれば、その時間は営業活動に使えます。やることを増やすのではなく、『やらないこと』を見極める。会社では『自分にしかできない業務』をして、一人で仕事を抱え込まないようにしています。

 商談の際にも、判断は素早く。『持ち帰って後日ご連絡します』というような先延ばしは避け、トラブルが起こっても冷静に対応できるように、スケジュールも前倒しで組んでいます。

 時間に追われることもありますが、制限があるからこそ、無駄なことをそぎ落とせる。『受注するというゴールに到達できればいい』と考えているので、ささいなことへのこだわりも少なくなり、仕事を進めるスピードに拍車がかかりました」

【峰田さんの1日の平均的なスケジュール】
9:15 出社
10:00 商談準備
11:00 商談
12:00 ランチ
13:00 商談準備
13:30 商談
14:30 移動
15:00 商談
16:00 帰宅

辞めるのはいつでもできる、だからチャレンジ

――独身時代に営業を経験していたとはいえ、子育てをしながら営業として働くことに不安はなかったのでしょうか。

 「目標を達成できるのかは不安でした。でも、まずは挑戦してみないと分かりません。肩の力を抜いて、『辞めるのはいつでもできる』と考えたら、『まずはチャレンジしてみて、ダメだったらそのときに考えればいい』と思えたんです。

 それに見方を変えれば、営業は努力の成果が『数字』として表れます。評価の基準が明確なので、やりがいがあると感じました。自由度も高く、一人で動けてスケジュールも自分で組めるので、私にとっては子育てとのバランスを取りやすい働き方です

社内には、同じように営業として働くワーママ仲間も。峰田さんの営業スタイルはワーママたちのロールモデルでもある
社内には、同じように営業として働くワーママ仲間も。峰田さんの営業スタイルはワーママたちのロールモデルでもある

――峰田さんは、入社3年目で賞を取るなど、独身時代から高い営業成績を上げています。このキャリアが、今に生かされている部分も大きいのでは?

 「はい。独身時代の経験は大きいです。押さえるべきポイントなどが把握できていたので、新しい職種にチャレンジするよりも負担は少なく、仕事の感覚を取り戻しやすかったと思います。

 ただ、私は要領のいいタイプではありません。新人時代には、商談前にお客様とのやりとりを会話形式でノートに書き出すなど、準備は念入りにしていました。努力をしないと成果が上がらないタイプだと分かっていたので、地道にコツコツと経験を積み上げていったんです。

 全力で仕事に打ち込める時期に、きちんと成果や実績を残しておく。そうすれば、ライフステージが変化したときにもキャリアの相談をしやすいと思います