軸を守るためには、働き方も変えていく

――峰田さんは、次男の出産後には週4で働き、長男が小学校に入学するときには、半年間だけ「エン・ジャパン」を退職されています。これも軸を守るためですか?

 「はい。次男はぜんそくがひどく、毎日、朝と夜に吸入が必要な時期がありました。週5フルで保育園に通うと体調を崩すので、このときは一日ゆっくりと休ませる日をつくりたかったんです。

 だから、まずは週4で働く道がないか、会社に相談しました。すると『契約社員かつ営業職であれば可能。また週5勤務できるようになったら正社員に戻ってね』という答えをもらったので、営業職に復帰しました。私の中で大切だったのは、雇用形態以上に家族の笑顔を守りながら働き続けることだったので。

 また、長男が小学校に入学したときには、半年間の期間限定で退職する道を選びました。というのも、長男は家から遠い保育園に通っていたため、同じ保育園から一緒の小学校に進学する友達も、近所にも友達がいなかったからです。

 友達がいない中、一人で入学して、一人で学童に行くことは、長男にとってはつら過ぎる。何事もスタートが肝心だと思っているので、最初のうちは、そばでしっかりと支えてあげたい。そう思って、このときも会社に相談して、復帰することを前提に退職しました」

保育園や学校でパンが出たら自宅での食事はパンを避けるなど、家族の献立は1カ月分をまとめて計画。これなら毎日の夕飯作りに迷いが生じない
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理解を得るには、自己完結せずに伝えることが大切

――どうすれば軸を守れるかを考え、「こうしたい」という自分の考えを持っていると、会社としても対応がしやすく、具体的な話ができますよね。

 「そうですね。私が働けているのは、職場の理解と協力があるからです。そのため、『いつもありがとうございます』という、感謝の気持ちは言葉にして伝えるようにしています。

手帳には「共感した言葉」などがびっしり。定期的に見返しているそう
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