実は広い部屋、見逃してない? 検索は平方メートル数で

 次に、住む場所と条件が決まったら、改めて不動産ポータルサイトで具体的な部屋探しを。条件に合うもので気に入った物件があれば、クリックして写真をチェック。さらにインターネットで検索をかければ、写真以外に、360度のパノラマ画像や、動画などで実際に見学に行ったときのような情報が見られる場合もあります。

 そして「SUUMO」マガジンビジネス推進部・グループマネージャーの笠松美香さんは、ネット検索時のこんなコツも教えてくれました。

「検索条件を設定するとき、1DKなどの『間取り』にチェックを入れる方が多いと思いますが、広さを重視するのであれば、間取りにはチェックを入れず、『専有面積』(平方メートル)で絞り込むのがオススメです。例えば、ワンルームと聞くと15、16平方メートルほどの狭いイメージがあるので避けてしまうかもしれませんが、30平方メートルくらいのワンルームも存在します。間取りで絞り込むと、実は広くてゆとりのある物件を見逃してしまうので要注意。今自分が住んでいる部屋が何平方メートルかを確認して、それを目安に、今度はどのくらいの平方メートル数の物件に住みたいかを考えてみるといいですよ」(笠松さん)

便利なアプリで、部屋探しをラクに楽しく

 PCやスマホで検索をかけるという方法もありますが、より気軽に物件検索をする方法として、「アプリ」を利用するという手もあります。SUUMOのアプリには、「なぞって探す」というメニューがありますが、これは一体どんな機能なのでしょうか。

「画面上の地図を指でなぞると、その範囲内にある賃貸物件が表示されるという機能です。住む場所を決めていて、『この駅の北口側に住みたい』『この通り沿いに住みたい』というような希望がある場合には、ぴったりの検索方法だと思います。また、位置情報をオンにしておけば、自分がいる場所の物件を探すことも可能。気に入った街の物件を、その場ですぐに探すことができるので、気軽に楽しく物件検索ができます」(池本さん)

 不動産会社に行く前に、まずはネットを活用して下調べを念入りに。アプリなどもどんどん進化しているので、楽しみながら新しい部屋を探しましょう。

 次回は、ユーザーとしては気になる「おとり広告」の現状や、住まいのトレンドなどについてお届けします。

お部屋探しに、スマホも活用してみてくださいね (C)PIXTA
お部屋探しに、スマホも活用してみてくださいね (C)PIXTA

聞き手・文/青野梢 写真/PIXTA

この人に聞きました
谷尚子
谷 尚子(たに・なおこ)さん
ハウスメイトパートナーズ。2000年にハウスメイトグループに中途入社。仲介営業、仲介店長を経て、同社女性初の管理の現場担当となり、2011年より現職。金融機関・業界団体・大家さんの会等での講演多数。

池本洋一
池本洋一(いけもと・よういち)さん
「SUUMO」編集長。1995年にリクルートに入社。住宅情報編集部、流通・一戸建ての広告営業を経て2007年「都心に住む」編集長、2008年「住宅情報タウンズ」編集長となり、2009年より現職。

笠松美香
笠松美香(かさまつ・みか)さん
マガジンビジネス推進部・グループマネージャー。1996年にリクルートに入社。「週刊ふぉれんと」「週刊住宅情報」などの編集や商品企画を経て2016年「SUUMO新築マンション」編集長となり、2017年より現職。