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心を動かすヒミツは、“ひらがな”でした

2016年3月23日

誰もが「なるほど!」とうなずく技術を伝授します

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緊張するプレゼンやスピーチでは、つい単調で堅苦しい話し方になりがち。それではせっかく話したことが相手に伝わっていない可能性も。そこで、聞き手が思わず納得する“ひらがな”を駆使した、分かりやすい話し方を紹介します!

相手の気持ちを意識した話し方が、心を動かす

 「言いたいことを相手に理解してもらい、心を動かすことがコミュニケーションの目的。常に聞き手の気持ちを意識して」。こう話すのは、スピーチコンサルタントの西任(にしと)暁子さん。会議やプレゼンでの発言、上司への報告などを通じて、「この企画を採用しよう」「この人と仕事がしたい」「信頼できる人だ」など、聞き手の心がどう変わってほしいかを意識して、伝え方を工夫することが大切だ。

 人の心を動かすには、相手が理解できる言葉とスピードで、相手が聞きたい順番で話すのがコツ。「相手が聞きたい、知りたいと思っている部分を最初に伝え、さらに分かりやすい言葉で話すことも重要です」。

 分かりやすい話し方のコツが「ひらがな」表現を多用すること。「人は日本語を聞くとき、ひらがなで音を認識し、頭のなかで漢字に変換して理解します。難しい熟語や外来語は一瞬では理解できなかったり、誤って解釈されたりすることも」。例えば「注力」は「力を入れる」と言い換えるなど、聞いてすぐに文字が頭に浮かぶ、ひらがなの多い表現を心がけよう。

 「難しい言葉を使えば賢く見えるというのは幻想。難しいことを、いかに分かりやすく話せるかが、その人の信頼感や仕事の結果につながります。訓練次第で話し方は上達しますよ」。


池上彰さんの話が分かりやすいヒミツは「ひらがな語り」

 「誰が聞いても分かりやすい池上彰さんの話し方には、ひらがながいっぱいです」と西任さん。そこで、池上さんがテレビ番組でイスラム教について話した内容を元に、分かりやすさの秘密を分析しました。

1.キーワードの前後に間を空ける

一般的な漢字語り
コーランには天地創造、道徳、倫理、相続、刑罰など、法的な規定までも含めて記述されています神が預言者ムハンマドを選び、伝承した言葉を後世の人が記述した本がコーランです。

<池上流>ひらがな語り
コーランには例えば、天地創造であるとか、道徳であるとか、倫理、あるいは相続ですとか刑罰など、法的な規定までも含めて、いろんなことが書かれています。相続の仕方とか、あるいは、商売の仕方も出ているんですね。神様が、預言者ムハンマドという人を人間の代表として選んで、彼に伝えたという神様の言葉、これを後世の人が本にしたものが、コーラン、です。

ひらがな語り以外のポイント
「コーラン」など、話のカギになる言葉を最初に伝えるとき、前後に間を空けて語ることで、キーワードが強調されて伝わってくる。



2.登場人物が語っているようなセリフを入れる

一般的な漢字語り
ムハンマドの死後、周囲の人たちが、記憶していた彼の言葉を記述したものがコーランです。神が預言者ムハンマドを通じて、人間たちに伝承しているさまざまな事柄がコーランの中身なのです。

<池上流>ひらがな語り
ムハンマドが亡くなり、その言葉を覚えていた人たちがだんだん亡くなっていくと、「これは後世に残らなくなる」と言って、その覚えている言葉を、読み書きができる人が書き記したもの、これがコーランです。神様が、預言者ムハンマドを通じて、人間たちにいろんなことを語りかけたり、命令したりしているもの、これがコーランの中身なんですね。

ひらがな語り以外のポイント
当時の人が語っていたであろうセリフをところどころに交えることで、人々が何を意図して行動し、歴史がつくられたかを理解できる。



3.情景が浮かぶような臨場感を出す

一般的な漢字語り
コーランは今から1400年ほど前、ムハンマドが聞いた神の言葉として周囲に伝承されました。ムハンマドも周囲の人も読み書きができなかったため、その言葉を記憶しました。

<池上流>ひらがな語り
コーランは今から1400年くらい前、ムハンマドという人が「神様から、神様の言葉を聞いた」ということでいろんな人に伝えていった。この頃、実は、ムハンマドが読み書きができなくて、周りにいる人たちも読み書きができなかったんですね。それで神様の言葉をみんな一生懸命覚えたんですよ。

ひらがな語り以外のポイント
「神様の言葉を一生懸命覚えた」と表現することで、当時の情景が目に浮かび、遠い昔のことに対しても親近感を抱くことができる。

※池上さんの話し方は『池上彰が伝えたいこと 実はみんな知らない日本』(テレビ朝日系、2015年2月9日放送)の放送内容より抜粋

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