前回「ご飯とパンを食べてもできるダイエット法」でエリカ・アンギャルさんが教えてくれたように、血糖値が上がりにくい主食を選ぶと、脂肪をためこむホルモン、インスリンの分泌も抑えられることがわかりました。食べ方を工夫すると、さらに効果が高まります。

血糖値を上げにくい工夫でさらに太りにくく

 徳島大学大学院 医科栄養学科 臨床食管理学分野 講師の奥村仙示さんは、日本食の中から、食後高血糖の抑制効果がある組み合わせを探った。その結果、「オクラや納豆、ナガイモなど粘性のある副菜をご飯と一緒にとると、血糖値やインスリンが低く抑えられることを確かめた」という。

 一方で、ご飯に麦を混ぜて炊いた麦ご飯も、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする食品の代表格のひとつ。奥村講師らの研究では、麦を3割以上混ぜると、インスリンを節約できたという。また、満腹感も持続した。

 ネバネバ食材や麦は、いずれも水溶性の食物繊維に富む。奥村講師は「粘性のある副菜や食物繊維を多くとることは、胃からの食べ物の排出や、腸での消化吸収を緩やかにするのではないか」と分析する。

 食事でとるたんぱく質や油もインスリンの分泌を促して血糖値を上げにくくするという。ネバネバ食材や麦ご飯とともに、卵や赤身の肉、青魚など体に良い油を選ぶのもよさそうだ。