4. 黒コショウ
脂肪燃焼のスイッチを入れるのはコショウに含まれる辛み成分のピペリン。コショウの中でも特に黒コショウに多く含まれているので、ダイエット目的で使うなら、白コショウより黒コショウがお薦めだ。ピペリンは、紫外線により構造が変化してしまうので、保存する場合は棚の中にしまう、遮光瓶に入れるなどの配慮をしたい。
5. コーヒー
コーヒーなどに含まれるカフェインは、脂肪細胞につながる交感神経と、脂肪細胞そのものに直接働きかける2つのルートで褐色脂肪細胞を活性化、脂肪燃焼を促進する。また、日常的に好んで飲んでいる人にとっては、その香りがリラックス効果をもたらすという報告も。ただし、カフェインには、脳を興奮させる働きもあるので飲み過ぎには注意しよう。
ダブルで褐色脂肪細胞を活性化【黒コショウコーヒー】
コーヒーに黒コショウひとつまみでスパイシーに
6. エキストラバージンオリーブオイル
オリーブに含まれるポリフェノールの一種、オレウロペインは苦み成分で、カプサイシンと同様の温熱受容体に結合し、交感神経を介して脂肪燃焼を促進する。最も多く含まれるのはオリーブの葉の部分だが、オリーブオイルなら、エキストラバージンオリーブオイルに比較的多く含まれる。風味も豊かなのでサラダなどにかけて食べるのが○。
京都大学大学院 農学研究科 食品生物科学専攻 食品分子機能学分野
専門は食品機能学、脂質代謝と肥満の制御科学、香辛料の健康機能学など。カプサイシンがTRPという受容体に作用し、交感神経を介して脂肪燃焼を促進するメカニズムを発見した。
自治医科大学医学部 生理学講座 統合生理学部門
静岡県立大学食品栄養科学部卒業後、同大学院修了。博士(食品栄養科学)。専門は神経生理学。食品成分や食関連ホルモンの自律神経を介した食欲、エネルギー代謝調節機構を研究。
取材・文/大塚千春、堀田恵美 写真/鈴木正美 図版/三弓素青
日経ヘルス2016年12月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります
記事一覧ページは⇒日経ヘルスの人気記事