前回、「クルミやアボカドに含まれる良質な油の正体を知ろう」では、日常的な食材である、クルミとアボカドに含まれる油の成分や効率的な摂取方法についてお伝えしました。今回は、ゴマの他に、少し聞き慣れないスーパーフードであるアマニシードやチアシードの健康効果と1日分のお薦めレシピをご紹介します。

抗酸化成分リグナンも一緒にとれる 【ゴマ】

カルシウムや鉄も豊富なゴマ
カルシウムや鉄も豊富なゴマ

 ゴマには、酸化しやすいリノール酸と、酸化しにくいオレイン酸がほぼ同量含まれる。特徴的なのは、「ビタミンEとともに、ポリフェノールの一種・ゴマリグナンが含まれ、それらが協調しあって抗酸化機能を発揮する点」と茨城キリスト教大学の板倉弘重名誉教授は説明する。

 ゴマを毎日とることによって、体内の抗酸化酵素の活性が高まった、という研究報告もある(下記グラフ)。「抗酸化成分は加熱により酸化するので、食べる直前に煎るといい」(板倉名誉教授)。カルシウムや鉄も豊富なゴマ。よくかんだり、すって食べると有効成分をしっかり取り込むことができる。

ゴマの健康効果

ゴマの摂取で体内の抗酸化力が高まった
ゴマの摂取で体内の抗酸化力が高まった

38人の脂質異常症患者を2群に分け、1群のみ白ゴマを1日当たり40gとり、その分の240kcalを食事から削減した。60日後、体内の抗酸化力の指標となる抗酸化酵素SODの活性が有意に上がり(グラフ)、総コレステロール値も有意に下がった。(データ:Int J Food Sci Nutr.;63,6,674-678,2012)

1日分のお薦めレシピ

缶詰で作る簡単冷や汁
[1人分]カロリー344kcal

<材料>(2人分)
煎りゴマ(白・黒)・・・30g
味噌・・・・・・・・・・大さじ2~3
サバ水煮缶・・・・・・・1缶(190g)
冷たいだし汁・・・・・・400ml
絹ごし豆腐・・・・・・・100g
キュウリ・・・・・・・・1/2本

<作り方>
1.煎りゴマはすってボウルに入れ、味噌を加えて混ぜる。

2.1に、スプーンで細かく崩したサバ水煮と冷たいだし汁を入れて溶き混ぜる。

3.2に、崩した絹ごし豆腐とキュウリの薄切りを加えて混ぜる。