トマトを塩とハチミツに漬けた“塩トマト”がブームの兆しを見せています。今が旬のトマトには、美肌やダイエットに役立つ美容成分がたっぷり。朝、食べれば、リコピンの吸収がいいことも最新研究で分かりました。

 夏太りや紫外線による肌ダメージが気になる季節にピッタリなのが、刻んだトマトを塩漬けした「塩トマト」だ。

 トマトにはダイエットに役立つ成分が多い。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の寺内公一教授らが40~60歳の女性を対象に行った実験では、トマトジュースをとることで中性脂肪が低下した。「トマトにはリコピンやトマトODAなど、脂質代謝や糖代謝を促す成分が含まれており、メタボ対策に有効と考えている」(寺内教授)。

 また、リコピンには、紫外線によるシミやシワを防ぐ作用が期待できる。

 トマトの栄養価を余すことなくとるには、朝が最適だ。カゴメ研究開発本部の吉田和敬研究員によると、「まだ動物実験だが、昼や夜よりも朝にトマトをとるほうが、リコピンの吸収率が高いことが明らかになった」。

 塩トマトにすることのメリットは二つある。一つは、トマトODAなどの機能性成分やビタミンなどの栄養分は、刻むことでとりやすくなること。もう一つは、素材や調味料としてトマトを活用する幅が広がることだ。朝食にも使い勝手がいい塩トマトの活用術は来週紹介しよう。