簡単! オイルおにぎりの作り方

オイル量の目安
オリーブオイルの場合:米1合につき大さじ1〜2
ココナツオイルの場合:米1合につき大さじ1

1.水加減は通常通りにし、オリーブオイルまたはココナツオイルを入れて炊飯する。

2.炊き上がったら、好きな具材を入れてにぎる。手のひらサイズのを2〜3個食べよう。

使うオイルで機能が変わる体にいいオイル

 オススメはオリーブオイルとココナツオイルだが、オイルを変えれば機能も味わいも変わり、バリエーションが楽しめる。

オススメ! 抗酸化成分で体の酸化を抑える【オリーブオイル】

 オリーブオイルを構成する主な脂肪酸はオレイン酸。腸を刺激し便通を促す働きのほか、悪玉(LDL)コレステロールを減らす働きがある。老化の原因となる活性酸素の働きを抑えるポリフェノールなどの抗酸化成分を豊富に含む。

オススメ! 難消化性でんぷん量を大幅にアップ【ココナツオイル】

 腸で吸収されるとすぐに肝臓で分解され、エネルギーになりやすい中鎖脂肪酸が多く、ほかの脂肪酸に比べて体脂肪になりにくい。お米と一緒に炊くと、ココナツ独特の甘い香りは減るが、冷めるときに難消化性でんぷんが多くできる。

便秘にも効果【アマニオイル】

 亜麻の種子から作られる油。炎症を起こす成分を抑える働きがあるn-3系脂肪酸を多く含み、ドイツでは便秘や過敏性腸症候群にいいとされる。熱に弱いので、炊きあがった後に混ぜてもいい。

酸化しにくいn-3系オイル【サチャインチオイル】

 緑色で星形のサチャインチ(インカナッツ)の種子から抽出した油。n-3系脂肪酸のαリノレン酸を約50%含むが、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富で比較的熱に強いので、お米と炊き込んでもOK。

オレイン酸、ビタミンEが豊富【アボカドオイル】

 アボカドの果実から抽出した油。オリーブオイルと同じくオレイン酸が豊富。ビタミンEも多く、酸化しにくく加熱にも強い。コクがあり、ほのかなアボカドの香りも楽しめる。

香ばしくておいしい【クルミオイル】

 クルミの種子を圧搾した油。脂肪酸の構成はリノール酸が最も多いが、n-3系のαリノレン酸も含む。クルミの薄皮の苦味をほのかに感じ、加熱により香ばしさが引き立つのが特徴。

この人に聞きました
森田達也
森田達也教授
静岡大学 農学部 応用生命科学科
愛媛大学農学部卒業。食物繊維や難消化性でんぷんなどの難消化性成分と消化管粘膜との相互作用などを研究。共著に『食品機能性の科学』(産業技術サービスセンター)ほか。

取材・文/武田京子 レシピ考案・料理・スタイリング/新田亜素美 写真/中本浩平 構成/堀田恵美

日経ヘルス2017年5月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

この連載は、毎週木曜日に公開。下記の記事一覧ページに新しい記事がアップされますので、ぜひ、ブックマークして、お楽しみください!
記事一覧ページは⇒日経ヘルスの人気記事