前回「ダイエットの近道に 知っておきたいご飯の種類と栄養価」では、玄米から白米まで、お米は精製方法で繊維量、栄養、食感が変化することを御伝えしました。今回は、パンの選び方のほか、太りにくい&美肌になるという、めん類ランキングもあわせてご紹介しましょう。パンやめん類でダイエットしたい人におすすめのレシピ付きです。

手軽でおいしいから食べ過ぎ注意!

 おいしさと手軽さで女性に人気の高いパン。だが、ご飯と違って材料が多い食べ物だけに、選び方に気をつけたい。

 袋入りのパンを買う際は、まず成分表示を見るくせをつけよう。血糖値を急上昇させる「果糖ブドウ糖液糖」のほか、ショートニングなど、とり過ぎに気をつけたい油を使っていないか、まずはチェックしたい。

 とはいえ白いご飯と同様、白いパンは外皮や胚芽が取り除かれた精白小麦粉が原料。消化吸収が早く、血糖値が上がりやすい。さらにパンは、原料に油脂や砂糖などを使うため「同じ重さならご飯と比べ高エネルギー」(徳島大学大学院 医科栄養学科 臨床食管理学分野 講師の奥村仙示さん)。菓子パンなら1個でおにぎりの約2個分のカロリーになる。バターやジャムなど、一緒にとる食品も含め、食べ過ぎに注意しよう。

こんなパンに注意!!

菓子パン
1個で300~400kcalはざら。ほぼ600kcalと、軽めの定食、1食分を超えるパンも。糖分、脂肪ともに多いので要注意。

とり過ぎに注意したいパン成分

糖分(果糖ブドウ糖液糖)
トウモロコシやバレイショなどのでんぷんを酵素でブドウ糖に分解したもので、体内への吸収が早い。

油脂(ショートニングなど)
ショートニングやマーガリンなどの油は、食感やコクを出すために使われる。トランス脂肪酸を含む。

精白小麦粉
白いご飯と同様、外皮や胚芽などを100%取り除き、胚乳部分だけを粉末にしたもの。消化吸収が早い。

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 ダイエットのためには、白いパンから黒いパンへ、ステップアップをしよう。最近では、駅ナカやデパート、コンビニなどでも見かけるようになってきた。

 共通しているのが、精白した小麦にはない外皮や果皮、胚芽をまるごと粉にした全粒粉を混ぜて栄養を強化している点だ。ライ麦やオーツ麦、アマニなど食物繊維の多い食品を混ぜている黒いパンも目立つ。繊維が多いパンは血糖値対策にもなる。

 こうしたパンには、ショートニングやマーガリンの替わりにバターやオリーブオイルなどを使い、糖分控えめで、ドライフルーツなどで自然な甘みを出しているものが多い。こうしたシンプルな材料で製造して販売するベーカリーが近くにあれば、なおいい。保存料などの添加物も抑えられているはずだ。

選ぶなら、こんなパンを

未精製のもの、雑穀入りも
小麦やライ麦の外皮や果皮、胚芽部分を除かずに粉末化。アマランサスなど、雑穀入りもお薦め。

体によくない油を使わない
ショートニングなどのトランス脂肪酸を含む油を使わず、バターやオリーブオイルを使ったり、油を使わないもの。

糖分は控えめ
ドライフルーツなど自然な甘みを引き出す。白い砂糖ではなく、キビ砂糖やハチミツなどを使い、甘さも控えめ。