秋晴れが続くこの季節は、夏に使っていた枕や敷きパッドを洗濯するチャンスです。お洗濯マイスターに聞いた、枕や敷きパッドと、同じく夏の終わりに汚れが気になるスニーカーの洗い方をお伝えします。

乾きやすい秋晴れが最後のチャンス

 「日差しに恵まれ、洗濯物がよく乾くこの時期こそ、普段洗いたくてもついつい目をつぶって避けていた大物洗いにぴったり!」と語るのは、ライオンのお洗濯マイスターの大貫和泉さん。

 夏の夜は、一晩で約500ミリリットル~1000ミリリットルの汗をかいているともいわれており、敷きパッドやタオルケットの汚れが気になるところです。見た目に分かりづらい汗や皮脂汚れは、放置すると嫌なにおいや黄ばみの原因になるといいます。

敷きパッドは汚れが目立たなくても「前処理」を

 早速大物を洗濯したいところですが、普段洗わないものの洗濯は意外と方法を知らないもの。まずは敷きパッドの洗い方から紹介します。

【1】最初に洗濯表示を見て、家庭で洗濯できるかを確認しましょう。新・洗濯表示なら「洗濯おけ」や「手洗い」の記号がついている場合、従来の絵表示であれば「洗濯機」マークや「手洗い」マークが付いている場合は家庭で洗うことができます。

※洗濯表示は2016年12月に改定されました。

上:家庭で洗える表示、下:家庭で洗えない表示 新旧表示画像。洗濯おけに「×」が付いている場合は家庭で洗えない
上:家庭で洗える表示、下:家庭で洗えない表示 新旧表示画像。洗濯おけに「×」が付いている場合は家庭で洗えない

 敷きパッドには、染み込みやすくすすぎやすい、液体洗剤がおすすめです。下記のマークがある場合は、おしゃれ着用洗剤を使いましょう。

このマークがある場合はおしゃれ着用洗剤を使う(左2点は旧表示、右2点は新表示)
このマークがある場合はおしゃれ着用洗剤を使う(左2点は旧表示、右2点は新表示)

【2】自分で洗濯ができることを確認したら、目立つ汚れが付いている部分に直接原液を付ける「前処理」をします。汚れの範囲が広い場合は、洗剤を水に薄めた液をスポンジに含ませ、汚れになじませます。洗面器などに水と洗剤を入れて洗剤液を作り、それを軟らかいスポンジで汚れている部分になじませ、水がたれないように最後に軽く絞ります。

【3】洗剤の量は、おしゃれ着用洗剤なら水4リットルに対して10ミリリットル、一般衣料用液体洗剤の場合は水5リットルに対して5ミリリットル弱が目安です。手が荒れやすい方は、炊事用手袋を使用しましょう。

【4】季節の変わり目にしまう前の洗濯では、汚れが目立たなくても肌が触れる部分には前処理をしておくと、長期保存で発生する黄ばみやにおいを抑えられます。

【5】前処理を終えたら、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗います。敷きパッドの汚れている部分が外側になるよう、ジャバラ状に折り畳み、ロール状に丸めて洗濯ネットへ。

ジャバラ状に折り畳んで、ロール状にして、洗濯ネットに入れる
ジャバラ状に折り畳んで、ロール状にして、洗濯ネットに入れる

【6】直接肌が触れて汚れた部分が下側になるようにして洗濯機に入れ、「毛布」または「大物洗い」のコースを選択。洗剤投入口に洗剤を標準使用量でセットし、ボタンを押して水をためます。気になる汚れがある場合には、液体酸素系漂白剤を漂白剤投入口に入れましょう。

【7】水がたまったところで洗濯機を一時停止。敷きパッドは水に浮きやすいため、両手で5~6回、しっかり押して沈めます。手が荒れやすい方や、液体酸素系漂白剤を使った場合には、炊事用手袋を着けて行いましょう。消臭や防臭効果のある柔軟剤を使用すると、肌触り良く仕上がり、嫌なニオイが付きにくくなります。

浮いてきたら、両手で5~6回、しっかり押して沈める
浮いてきたら、両手で5~6回、しっかり押して沈める

【8】洗濯後は早く乾かすと、敷きパッドのゴムの劣化を抑えることができます。屋外に干すときには、物干し竿を2本使った「M字干し」にするのがおすすめ。屋内に干す場合は、洗濯ばさみを使った「ジグザグ干し」や、ハンガーを使って隙間を広げて竿に掛ける「ハンガー隙間干し」があります。また、扇風機を当てると早く乾きます。

M字干し
M字干し
ハンガー隙間干し
ハンガー隙間干し
ジグザグ干し
ジグザグ干し