「自分のしゃべり癖」は自分しか直せない

 小泉進次郎議員も「演説の名手」と言われていますが、ご本人曰く昔からそうではなかったようです。初めて選挙に出馬したとき、小泉議員は「世襲批判」を浴びて、演説中にもペットボトルを投げられるなど、ほとんど話を聞いてもらえなかった。試しに自分の演説を録音して聴いてみたら「驚くほどよく眠れた」と。「自分で思っている以上に早口で一文が長くて言葉に抑揚がなかった」ことに気付いたそうです。

 小泉議員は、このような失敗を経て、演説を工夫しています。例えば、言葉と言葉の間で「えー」「あー」と言いそうになったら沈黙を心がけ、言葉を短く切ってハッキリ発する。「会議、賛否両論、これでいい!」というふうに。「えー、先ほどの会議ですけれどー、賛否両論ありましてー、まあ、これでいいんじゃないでしょうかね……」と間延びした感じで話されるより、印象よく聞こえませんか? 言っている内容は同じなのに、不思議ですよね。印象よく話す技術とはこういう細かいことで、練習次第で誰にでも身に付くものなんです。

 誰にでも「しゃべり癖」はあって、それはなかなか他人は指摘してくれないものです。私もやったことがありますが、まずは普段しゃべっている言葉をスマートフォンで録音して聞いてみることをおすすめします。きっと「何これー! 誰これー!」と悶絶しますよ(笑)。

 さらに、小泉議員のスピーチで印象的だったのはこんな言葉です。「本当に危機感を持って変わるきっかけになるのは本じゃない。自分のことを直視すること」だと。私も、自分のダメなところを直視することで、変われた経験がいくつもあります。

本番直前の小西さん(中央)、メーンキャスターの藤井貴彦アナウンサー(右)と中島芽生アナウンサー(左)。小西さんは毎日録画を見返すそう
本番直前の小西さん(中央)、メーンキャスターの藤井貴彦アナウンサー(右)と中島芽生アナウンサー(左)。小西さんは毎日録画を見返すそう

――自分の嫌なところを直視するには、かなりの勇気が要りそうです。

 もちろん勇気はめっちゃ要ります。でも、その勇気を出した先に、新しい自分がいると思えば。実際、私の婚活も……。

――コンカツですか?!

「なぜ結婚できないのか」の理由に正面から向き合った

 私、結婚したのは5年ほど前、43歳のときでしたので、「結婚したくないわけじゃないけれど、結婚できない」という気持ちはよーく分かります。

 結婚したいけれど彼氏ができない。出会いがない。付き合っても続かない。いろんな悩みがありますが、すべてに理由がある。なぜ私は結婚できないのか。真正面から向き合うことが婚活の第一歩だと思います。

 ハッキリ言って、つらい作業ですよ。自分が結婚できない理由を分析するなんて。目をつぶって逃げたくなります。でも、覚悟を決めて、一度真剣に向き合ってみる。おすすめは、女友達を巻き込んで、正直な助言を募集することです。

 私も40歳になった頃、なんでも遠慮なく言ってくれる女友達数人の力を借りて「ジブン大会」を始めました。

――「ジブン大会」とは……?

 私が勝手に名付けた「自分磨きキャンペーン」のことです(笑)。