ちなみに、セーラームーンは中学生ですが…

 ちなみに、「セーラームーンは中学生なのに、性感染症とはいかがなものか」という声もありました。実は、15~19歳の女性の梅毒報告数は男性の約3倍で、10~14歳で報告された例もあります。さらに、学校保健でもHIV教育は行われているはずであり、中学生だからといってタブー視する話題とは言えません。「そうしたことを鑑みれば、セーラームーンが中学生だったとしても、検査の必要性を訴えるのは不適切とは言えない」と浅沼氏は強調します。

 発表直後から賛否両論が巻き起こった今回の企画ですが、浅沼氏は「性感染症の話題でこんなに盛り上がったのは久々ではないか。性感染症対策にとっての一番の敵は、無関心だ。意見は様々あるだろうが、ぜひとも関心を持ってほしい」と手応えを感じています。

(※Cadetto.jp 2016年11月25日の記事より転載)

増谷彩=日経メディカル