広島カープが25年ぶりにリーグ優勝しました。優勝の瞬間は、選手だけでなくファンもとびきりうれしそうな姿が印象的なニュースでした。今回は、人気スポーツ観戦ブログ「フモフモコラム」のフモフモ編集長が、広島カープ優勝の理由を考察します。

「死ななければ、いつか勝つ!」

(C)PIXTA
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 広島東洋カープ、25年ぶりのリーグ優勝。ここにいたる要因はいくつもあるのでしょうが、一言でまとめるなら「ガマン」に尽きます。

 25年ぶりの優勝という近年の低迷はもちろん、1950年の創設以降7回しかリーグ優勝がないという決して強豪とは言えない球団が、今にいたるまで身売りも移転もせずに存在しつづけてきた。存在しつづけたからこそ、優勝の順番が再びめぐってきた。

 「死ななければ、いつか勝つ!」というしぶとさが生んだ優勝であろうと思います。

 そのガマンを支えたのが、愛。

 そもそも広島カープは、第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受けた広島の復興の象徴として、広島市民の手によって生まれた市民球団でした。

 それは親会社の広告効果狙いとかではない、広島に存在しつづけなければならない意義がある存在でした。オーナーのものではなく、市民のもの。成り立ちからして「愛」をもって生まれた球団です。愛がなければ、こんなにガマンはできないでしょう。

 しかしそのぶん、環境的には恵まれなかったことは否めません。