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「パナマ文書」、富裕層でなくても影響があるの?

2016年4月26日

最後のツケは私たち生活者が払う可能性も

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今、世界中で「パナマ文書」が話題になっています。パナマ文書とは、パナマにある法律事務所であるモサック・フォンセカから流出した機密文書のこと。パナマ文書の情報流出で世界中の富裕層に衝撃が走っているようですが、実はこのパナマ文書問題、私たちにも大きな影響があるのです。一体、どんな影響があるのでしょうか。世界経済に詳しいセゾン投信社長の中野晴啓さんにお話しを伺いました。聞き手はFPの高山一恵さんです。

世界中で大騒ぎ! 今話題のパナマ文書とは

高山さん(以下、敬称略):今、世界中で「パナマ文書」が話題になっていますが、そもそもパナマ文書とは何ですか?

中野さん(以下、敬称略):パナマ文書とは、パナマにある法律事務所であるモサック・フォンセカから流出した機密文書のことです。この機密文書には、タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用して大企業や個人が税金の「節税」をしていたことを裏付ける情報が掲載されていて、その極秘情報が漏洩したとして、世界中が震撼しているというわけです。

高山:なるほど。タックス・ヘイブンって税金を払わなくてよい国ですよね? そこに資産を移すとなると、法律上問題はないんですか?

中野:タックス・ヘイブンとは、日本語で租税回避地のこと。おっしゃる通り、税金がかからなかったり、極端に税率が低かったりする国のことを指します。タックス・ヘイブン自体は国際法上の合法であり、法律上問題はないんですよ。ですから、タックス・ヘイブンを利用して、大企業や所得の多い個人は、税金のない国に資産を移し、多額の税金の支払いを回避することをしています。

パナマ文書流出で世界経済に波乱の予感!?

高山:法律上問題がないのであれば、なぜこんなに問題になっているのですか?

中野:前述のパナマの法律事務所、モサック・フォンセカが、企業や個人から依頼を受け仲介役となり、税金がかからないタックス・ヘイブンに会社を作り、その会社が利益を出したことにすれば、税金がかからず、まるまる利益を手にできるわけです。

高山:確かに節税の領域を超えていますね。

中野:ただ単に税金が低いだけであれば、イギリスの金融特区だったり、アメリカの一部の州でもあったりします。タックス・ヘイブンがさらに問題なのは、他国との実質的な情報交換が行なわれていないので、税務や税制の透明性がないという点です。

高山:ちなみにパナマ文書では、世界中の著名人や有名企業が名を連ねたと聞きましたが、どんな著名人がのっていたのですか?

中野:ウラジーミル・プーチンロシア大統領、習近平中国国家主席、デービッド・キャメロンイギリス首相など、国家のトップが軒並み名を連ねています。

 このように、主要各国のトップの合法的税逃れによる蓄財が顕になって、政治的ダメージが甚大となり、イギリスではキャメロン首相が窮地に立たされています。

高山:世界経済にも大きな影響がでそうですね。

中野:この影響でイギリスのEU離脱へと世論が動くとすれば、欧州のみならず世界の経済活動、並びに金融市場の動揺に直結するであろう引き金となる懸念が高まっています。もしイギリスがEU離脱となれば、欧州株売り → リスクオフ → 円高進行 → 日本株暴落&デフレ逆戻り、という日本経済への負のスパイラルにもつながりかねません。ロシアのプーチンや中国の習金平などについても、同様、世界的な波乱要因を含んでいるといえます。

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