不倫騒動で2016年1月末から休養していたタレントのベッキーが5月13日夜、3カ月半ぶりにテレビ番組に出演して復帰しました。ネット上では賛否両論の声が飛び交っていますが、みなさんはベッキーの言葉をどう受け取りましたか? 日経ウーマンオンラインではこの話題に関連して、2月17日に発信した記事を改めてお届けします。

 年明け早々から、タレントのベッキーの不倫騒動が世間で注目を集めました。続報が次々と出てくる中で、好感度タレントだったベッキーはCMや番組などの降板が決まりました。報道のピークが落ち着いた今、一連の流れを振り返って、消費生活アドバイザーや産業カウンセラーなどの資格を持ち、働く女性に向けたメッセージを発信している村山らむねさんにご寄稿いただきました。

 ベッキーの不倫騒動は20~30代の女性にとって、大問題だと思いました。30歳を越えた女性が不適切な恋愛をしたからといって日本中の人から、まるで過剰な“魔女狩り”に遭っているような状況です。それこそ、ゲスの極み。これは、本当に憂うべきだと思うのです。日経ウーマンオンライン読者のみなさんの中には、今回の不倫騒動でベッキーが“魔女狩り”に遭っていることになんとなく違和感があった人もいるのではないでしょうか。

 読者のみなさんにとっては関係のない話かもしれないし、もしかしたら大いに関係のある話かもしれません。「もう、この話題はうんざり」かもしれませんが、少々お付き合いください。

 まず私は、ベッキーを巡るすべての人々を弁護します。

●ベッキーの弁護
大好きなアーティストから声をかけられれば、奥さんがいたとしても恋に堕ちるでしょう。私だってブラッド・ピットに声をかけられれば、アンジェリーナ・ジョリーの存在を知っていてもついていくと思います。芸能界のようなところで、目の肥え切ったベッキーが、ついつい奥さんのいる人に恋をしてもそんなに不思議はありません。いい男は大体、人のものであることが多いものですよね。

●ゲスの極み乙女。の川谷の弁護
ベッキーが「ファンです」って来たら、奥さんいたってそりゃ、一歩進んでしまうでしょう。相手は老若男女に人気のベッキーです。古今東西、音楽家というのはいつも、恋多き男なんです。オペラの大家のジャコモ・プッチーニだって、ジュゼッペ・ヴェルディだって、愛人がいた。そして、アンドリュー・ロイド・ウェーバーとサラ・ブライトマンの破局も……。一般人とは恋のアンテナが違うんでしょうね。そして、モテる男の恋は光源氏の昔から、単線ではなく複線なんです。

●奥さんの弁護
奥さんは怒りますよ。“激おこ”ですよ。今回の暴露に万が一、少しでも関わっていたとしても、それは奥さんの正当な行為。逆に言うと、怒っていいのは奥さんだけだと思います。私だって、自分の夫が浮気したら、怒ります。本気になったら、もっと怒ります。でも、今回ベッキーが私の旦那さんと恋をしたわけではないので、奥さんが怒るのはわかるけど、私自身は怒りません。なぜなら、遠い出来事だからです。

好感度タレントやアイドルの恋愛禁止 誰が得をするの?

 文春の記事の第一弾で大騒ぎになり、ベッキーが釈明会見に駆り出されました。あのとき、「友達です」と言ってしまったのはよくなかったと思います。「恋愛していますが、何か?」でよかったのに……。でも、言えない事情があったかもしれませんね。