気になるのは、自分に自信がないから
ニケ でも、その「どーでもいいこと」が気になっちゃうんですよ~。ニケなんて新人研修のときに、興奮して鼻血だしちゃったんですね。だからそのとき教育係だった先輩たちからは、いまだに「ブーチャン」って呼ぶんです。もう、ブーチャンじゃないのに……。
カワイ ブーチャン(笑)。ニケさんもね、きっと40くらいになったら、ブーチャンって呼ばれることがうれしくなると思いますよ。
私はね、講演会とかするようになってから「先生」って呼ばれるようになったの。それが嫌で嫌でね。理屈じゃなくて、とにかく嫌だった。ところが、あるときから全く気にならなくなりました。だって、先生っていえば先生。そう。まぎれもなく先生だもの。
逆にね、いまだに「ちゃん」付けで呼ぶ人もいます。信じ難いかもしれないけど、女の子扱いされることもあります(苦笑)。
私は学生に教えるとき以外、自分では「先生」だとは思ったこともないし、「女の子」と思って仕事をしたこともありません。「河合薫」として仕事をしているだけです。いつからか、明るく、胸を張って、そう言えるようになった。
つまり、ね。周りの態度が気になるのは、自分の問題なの。自分に自信がないから、気になる。自分が「私はどこから突っ込まれても恥ずかしくない、きちんとした仕事ができている」という自負が持てれば、全く気にならなくなりますよ。
ニケ へ~、そういうもんですかね~。じゃあ、メディカルライターさんはどうすればいいですか?
カワイ もっともっと勉強しなさい。もっともっといい記事を書きなさい。もっともっと読んでくれる人が役に立つ仕事をしなさい。そうすれば周りのことなんて、気にならなくなります。
むしろそうやっていると、自分が女性であることに感謝するようになります。
ニケ なんで? ん? 分かった! 「女性なのにこんないい仕事をして、すごい!」って思われるようになればいいってことですね。
カワイ ブ~ッ。違います!