難癖を付けられたり、暴言を吐かれたり、残業を強いられたり……精神を病んでしまうほどのレベルで圧をかけてくるパワハラ上司。苦しんでいる28歳女性からの相談が来ました。同じ会社にいる以上、逃れることができないため、転職の二文字が頭をよぎっているといいます。健康社会学者の河合薫さんが独身社員代表・ニケさんとともに対策法を考えます。
あるあるカイシャ事件簿Vol.57「パワハラ上司から逃げられない」
機嫌が悪い時に話し掛けると、難癖を付け始め、ひどいときは暴言を吐かれました。女性だから掃除をしておいてと言われたことは、我慢なりませんでした。
仕事量はキャパオーバー、徹夜が何度もあり、残業が80時間を超えたこともありました。仕事柄男性が9割の職場で、日々負けないよう、仕事してきました。また、上司も女性だからと手加減してくれるようなことはありませんでした。にもかかわらず、たびたび女性であることを理由に雑務をやらせようとする姿勢は最後まで変わりませんでした。
異動願いが通り、今は他の部署に所属していますが、そのパワハラ上司と完全に関わりがなくなったわけではありません。
何かにつけて嫌みを言われることが多く、異動先の仕事が楽しいにもかかわらず、憂うつになり、心療内科に通院している始末です。
もう転職するしか方法がないのか、もっと関わりが薄い部署に希望を出し直すのか、こんなことを悩んでいる自分が弱いのか。アドバイスをお願いします。
ニケ ひどい……かわいそう……、なんか読んでて涙が出てきちゃいました……。
カワイ 一生懸命、本当に真面目にやっているのにね。ちっとも弱くないです。診療内科に通うのもちっとも悪いことじゃないですよ。一つホッとしたのはね、「異動先の仕事が楽しい」ということです。
ニケ うん……。楽しいことがあって……うん……。もう、「ソイツ」どこかに行ってほしい。薫さん! 28歳研究開発さんの会社の社長に「ガツン」と言ってやってください!
カワイ 言うのはいいけど……、なんて?
ニケ へ? そ、それは……、えっとえっと……「ソイツが28歳研究開発さんの半径5メートル以内に、ぜ~ったいに近付かないようにしてくださいっ!」……これでどうでしょ?