この秋は、あらゆる困難を乗り越えたり、人との関係性や生きる希望をテーマにした、前向きになれるヒューマンドラマが目白押しとなっている。前編「強い女たちの痛快復讐劇が満載 10月スタートドラマ」に続き、後編も早速チェックしていこう!

 「民衆の敵」は、軽い気持ちで市議会議員に立候補した主婦の目線を通して、政治や社会の問題を斬っていく物語。「陸王」は、「下町ロケット」と同じスタッフ陣で、会社存続のために力を注ぐ人々の姿を熱く描く。

 「先に生まれただけの僕」や「マチ工場のオンナ」、「ユニバーサル広告社」も、再起のために奮闘するストーリーだ。2年前に好評を得た、命をテーマにした温かい医療ドラマ「コウノドリ」は続編が登場する。

「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」

40代、高校中退、資格なしの主婦が「就職活動」として市議会議員に立候補

10月23日スタート/月曜21時/フジテレビ系
(編集部のおススメ度 ★★

 智子(篠原涼子)は夫の公平(田中圭)と保育園に通う息子と幸せに暮らしていた。しかし、フリーターの公平は転職を繰り返し、智子もパート先をクビになって、ある日夫婦同時に仕事を失うことに。新しい職場がなかなか見つからないなか、智子が暮らすあおば市の議員当選確率は8割以上だと知る。すぐに立候補を決意し、何の知識もないまま選挙活動をスタートさせる。

 篠原は「月9」初主演。政治家一家に育ち、智子と選挙戦で議席を争うライバル役を高橋一生、元新聞社の政治部記者で、保育園のママ友役を石田ゆり子が演じる。

「陸王」

老舗の足袋業者が会社の存続をかけてランニングシューズの開発に挑む

10月15日スタート/日曜21時/TBS系
(編集部のおススメ度 ★★★

 創業から100年続く、埼玉県行田市にある老舗足袋業者「こはぜ屋」が舞台。4代目社長の紘一(役所広司)は、足袋の需要が年々先細り、資金繰りに悩んでいた。その危機感から、新規事業としてランニングシューズの開発に挑む。

 しかし、従業員20人程度の地方零細企業にとっては苦難の道のり。何度もくじけそうになるが、そのたびに周囲の人々や新たな人脈が紘一を救う。

 役所は15年ぶりの連ドラ主演。池井戸潤の小説が原作であり、脚本、演出、プロデューサーは、「半沢直樹」や「下町ロケット」と同じ座組となる。紘一の息子役に山﨑賢人、シューズの開発のキーマンとなる陸上競技部員に竹内涼真がふんする。

「先に生まれただけの僕」

不採算部門の高校を立て直すために商社マンが校長として奮闘

10月14日スタート/土曜22時/日本テレビ系
(編集部のおススメ度 ★★

 商社で働いていた鳴海(桜井翔)は、不採算部門の高校を立て直すために出向させられ、校長に就任することに。学業もスポーツも抜きんでるところがない、定員割れギリギリの高校だったが、魅力のある学校に変えようと教師たちが奮闘する。

 「龍馬伝」や「HERO」の福田靖が脚本を手掛ける、教師たちの人間物語。「Mother」や「Woman」、「ゆとりですがなにか」の水田伸生が演出する。

 桜井の連ドラ主演は13年の「家族ゲーム」以来。蒼井優、多部未華子、瀬戸康史、井川遥らが共演する。