ひとひねりあるサスペンス・事件モノが話題

 目立つのは、さまざまな趣向のサスペンスや事件モノ。『嘘の戦争』は、騙すことで積年の恨みを痛快に晴らしていくスリリングな復讐劇。グループ解散後の草なぎ剛(※)の主演作でもあり、多くの関心を集めている。『視覚探偵 日暮旅人』と、『増山超能力師事務所』は、特殊能力を持つ探偵が問題を解決する作品で、共に人気小説が原作となっている。

 ※草なぎ剛さんの「なぎ」は、弓へんに前の旧字の下に刀

『嘘の戦争』

スリリングな展開の痛快な復讐劇

1月10日スタート/火曜21時/フジテレビ系
(編集部のおススメ度 ★★★

 母と弟を殺し、無理心中した父。しかしそれは仕組まれた殺人事件だった。9歳の浩一は犯人の顔を見たが、誰にも信じてもらえない。そんな浩一が巧みな嘘つきに成長し、タイで名前を変えて偽の経歴を手に入れて詐欺師となった。30年のときを経て、真犯人に復讐することを誓い日本に戻り、事件関係者に罠を仕掛けていく。

 15年に放送され、平均視聴率13.4%を取った『銭の戦争』に続く、「復讐シリーズ」の第2弾。主演の草なぎ剛だけでなく、脚本の後藤法子、演出の三宅喜重と、スタッフも再集結している。オリジナルストーリーの爽快な復讐劇。

『視覚探偵 日暮旅人』

研ぎ澄まされた視覚を使って事件を解決

1月22日スタート/日曜22時30分/日本テレビ系
(編集部のおススメ度 ★★

 15年11月に単発ドラマとして放送し、視聴率13.5%を取った作品が連ドラとして登場する。原作は、シリーズ累計75万部を超える山口幸三郎の人気小説。聴覚、嗅覚、味覚、触覚を失った探し物専門の探偵・日暮旅人が、研ぎ澄まされた視覚を駆使し、見えないものを“視る”ことで事件を解決していく。

 主演は松坂桃李。『TRICK』や『SPEC』を生み出した堤幸彦監督が演出する。単発ドラマでは旅人の温かい面が中心に描かれたが、なぜ4つの感覚を失ったのか、彼の過去が明らかになると同時に、ダークサイドの物語が展開される。

『嫌われる勇気』

アドラー心理学の解説書をアレンジ 刑事ドラマとして実写化

1月12日スタート/木曜22時/フジテレビ系
(編集部のおススメ度 ★★

 135万部のベストセラー『嫌われる勇気』を大胆にアレンジして刑事ドラマ化した作品。

 他者から嫌われることを恐れない、アドラー心理学を体現する女性刑事・蘭子を香里奈が演じる。警視庁刑事部捜査一課8係に所属する蘭子は、難事件を次々と解決に導いてきたエースだが、組織になじまず、周囲の意見には耳を貸さない“アドラー女子”。そんな蘭子と、他人にどう思われているかが常に気になる「嫌われたくない男」の青山(加藤シゲアキ)がバディを組むことになる。

 蘭子の生き方を通して、対人関係の悩みなど、見る人が前向きになれるようなヒントが盛り込まれる。