エアコンや空気清浄機、ロボット掃除機をはじめ、PCやスマホでのネット検索、Amazon Echo、Google Homeのような音声アシスタント搭載のスマートスピーカーなど、私たちの生活の中で「AI(人工知能)」を搭載したモノはなくてはならない存在になりつつあります。しかし、「AI」に関する意識調査では、約5割の男女が「あまり分かっていない」ことが判明しました。急速に生活の中に浸透してきたAIは、10年後にどうなっているのでしょうか。世間一般の人が考えるAIの知識や期待度についての調査結果をご紹介します。キャリアアップを考えている方は要チェックです。
フォーサイト調べ
◎調査対象:20~49歳の男女
◎有効回答者数:1442人(男性721人、女性721人)
◎調査期間:2018年4月2日~3日
AIのこと、「分かっている」のはわずか3割
まず、現在のAIに対する意識について聞いたところ、「よく分かっている」「分かっている」と答えた人は、合わせて約3割しかいませんでした。職業別では、「分かっている」もしくは「よく分かっている」と回答した技術系の会社員は42.2%、事務系の会社員では32.9%でした。
また、AIについて「勉強する必要がある」と思っている人は全体の55.6%と、半数以上の人がもっと知るべきだと思っているようです。しかし、「実際に勉強したい」という回答は44.3%で、さらに「具体的に勉強する予定がある」と回答した人はわずか11.5%。身に付けたい知識としてはまだ一般的ではないこともうかがえます。実際、「AIの勉強をする具体的な予定はあるか」と聞いたところでも、88.5%が「ない」と回答しています。
AIの勉強の意欲について職業別に見てみても大きな差は出ず、技術系の人が53%、事務系の人は49.4%という結果に。「まだ機会は少ないけれど、将来的にAIに業務を委ねることが多くなりそう」という危機感があるのかもしれません。勉強の意欲は少なからず、事務系・技術系のいずれにもありました。
10年後はAI活用が当たり前になるかも?
10年後の2028年、AIはどこまで広がるのでしょうか。
最も多かった考えは、「多くの産業でAI活用が当たり前になる」との回答で、74.3%でした。「AIを搭載したロボットと人間が一緒に働く」と考えている人は全体の73.2%。20代の約4割は「社会問題の多くがAIによって解決する」と考えていることが分かりました。それに対して40代で「社会問題の多くがAIによって解決する」と考える人は約3割という結果。小さい頃からPCやスマートフォンなどが身近にあった20代にとっては、AIへの期待が大きいのかもしれません。
また、AI活用は当たり前になっても、映画でよく見られるような、人間とAIの間で戦争が起きたり、AIを搭載したロボットとの恋愛や結婚については、8割以上の人が「実現しない」と考えているようです。