相手の心がこもっている手紙は、捨てられない物の代表格

 誰かが自分のことを思ってしたためてくれた手紙は、幾つになってもいとおしく、手放し難いもの。主な伝達手段がメールになった今でも、手紙の存在感は別格のようです。

手間だからこそ、もらうとうれしい (C) PIXTA
手間だからこそ、もらうとうれしい (C) PIXTA

小学生時代にはやった手紙交換の手紙です。何でもない内容ですが、どうしても捨てられずにいます。写真を撮って捨てようかと思ったときもありますが、結局そのまま缶に入れて保存しています。(25歳、学術研究・技術サービス、研究開発)

昔好きだった人にもらった手紙。短期間でこっぴどく振られましたが、その手紙をくれた時期は確かに大事にされていたな、という唯一のよい思い出なので。もうその相手には未練も何もないのですが、なんとなく捨てられずにいます。(41歳、出版関係、専門職)

手紙や年賀状です。気持ちのこもった手書きのものでもう手に入らないので、かさばりますがなかなか捨てられません。転校が多かったので、小学校のときからの親友の手紙などは今も大事に取ってあります。(33歳、情報通信、専門職)

人からもらったプレゼント たとえ好みでなくても、割り切れない

 うれしいはずのプレゼントですが、時には自分の趣味とは合わない物をいただいてしまうことも。贈ってくれた気持ちに感謝しつつも、行き場のない思いを抱えている人もいるようです。

人からもらった物はなかなか捨てられません。贈ってくれた方の気持ちを考えると捨てるのが忍びないと感じてしまいます。ほっこりした気持ちになるので、スペースがあるならずっと大切に取っておきたいです。(34歳、情報通信、企画)

大学2年で一人暮らしを始めたときに、親友からもらったお皿とマグカップ。結婚した今、ペアものじゃないので使う頻度が少なく、ミニマリストの夫からは小言を言われますが、思い出の品なので捨てられません。(30歳、不動産、一般事務)

義理の両親からいただいた「壺」が捨てられません。大きくて飾るスペースがなく、そもそも壺に興味もなく、好みのデザインでもない……。一応、うん十万の品らしいので処分もできず。我が家に来られなくなるくらいお歳を召されたら、こっそり骨董品店に売却予定です。(31歳、情報通信、企画)

焼き物の置き物。地元が窯業の町で、身内に従事している人が多く、伝統工芸士のおじの作品を定期的にもらうのですが、飾る場所がありません。いらないと伝えても、他の親戚からまたもらってしまいます。十二支そろったらヤフオクにでも出そうかな……。(33歳、製造、専門職)

本・CD 気付けば並んでいるだけの存在ということも

 電子書籍や音楽ダウンロードなど、もはやスマホ一つで完結してしまう世の中になり、本やCDは家のディスプレーと化しているという回答も。それでも、人生に寄り添ってくれた一冊、一曲に想いを巡らしてしまうのです。

自分で購入したCDとDVD。DVDはもう見ないし、CDはパソコンにデータが入れてあるので捨ててもかまわないのですが、どうしても捨てられません。CDは、ジャケットも思い出の一つなので、余計ためらってしまいます。(27歳、情報通信、営業事務)

映画を見に行くと必ずパンフレットを購入しますが、高校生の頃から十数年、かなりの数になり収納に困っています。でも手放せず、今も保管しています。(34歳、法律事務)

実家に山積みになっている漫画です。読むと当時の悲喜こもごも、不安定な感情が想起されて心揺さぶられるのですが、自分と向き合い、心が安定してきたら廃棄したいと思います。(35歳、医療福祉関連、専門職)

雑誌の切り抜き。いつか訪れたいと思ったスポットや作りたいと思ったレシピがたまっていきます。スマホで写真化することでかさばらなくなりましたが、場所ごと、食材ごとのアーカイブをうまく工夫したいです。(33歳、公務員、行政サービス)