6割の妻が財布のひもを握っている

 続いての質問は、夫婦のお財布管理のパワーバランスについて。配偶者がいる人に、お金の使い道の決定権は夫と妻でどちらが強いかを聞きました。

夫婦間で決定権があるのは?(各単一回答)
夫婦間で決定権があるのは?(各単一回答)
日常的なものは妻に委ねられている傾向

 食料品や生活必需品といった普段の買い物については、妻が強い夫婦は63.9%に対し、夫が強い夫婦は12.9%という結果に。妻が日常の財布のひもをしっかり握っているようです。日々の出費については妻が判断する場面が多いことが反映しているかもしれません。

 保険や資産運用、節約方針など家計の決定権、および旅行やお小遣いなどの予算といった遊興費の決定権は、夫婦のパワーバランスは拮抗(きっこう)しているものの、妻側が強い夫婦のほうが多い結果になりました。家計の決定権は、夫側が29.6%、妻側が38.3%。遊興費の決定権は、夫側が25.9%、妻側が32.0%でした。

 ただし、住宅や車など大きな買い物になると立場が変わります。夫側が強い夫婦のほうが多くなりました。夫が強い夫婦は45.2%、妻が強い夫婦は21.9%という結果です。

 では、夫婦の将来の生活資金については、どのように考えているのでしょうか?

5人に4人が「将来の生活資金の不安を感じる」

 将来への備えについて、不安をどの程度感じるか聞いてみました。

将来への備えについて、不安を感じる?(単一回答)
将来への備えについて、不安を感じる?(単一回答)
不安を感じている人が多数派

 不安を「非常に感じる」人は43.7%、「やや感じる」人は37.7%となり、不安を感じている人は合計で81.4%となりました。働く男女の5人に4人が、将来の生活資金に対して、不安を感じているようです。

 男女別で集計すると、男性よりも女性のほうが不安を感じている様子。男性で不安を感じている人は77.9%、女性は84.8%となりました。

 さらに年代別に見ると、20代で不安を感じている人は76.6%、30代では81.2%、40代と50代ではともに83.8%となり、30代、40代と年代が上がるにつれ、将来の生活資金の不安を感じる人が増える傾向が分かりました。

 また現在行っている将来への備えについて、「預貯金や資産がなかなか増えない不安」を感じるかと聞いたところ、自分なりに資産を増やす工夫をしていても不安が拭えない現実が明らかになりました。

将来への備えについて、預貯金や資産が増えない不安を感じる?(単一回答)
将来への備えについて、預貯金や資産が増えない不安を感じる?(単一回答)
蓄えが思うように増えない不安も

 資産が増えないことを不安視している人は、74.0%。4人に3人が不安を感じていることが分かりました。思うように資産の形成が進まず、年齢が上がるにつれて老後の生活不安が強まる傾向があるようです。貯金をしても、資産運用をしてもなかなか消えない不安。どれくらいの備えがあれば安心できるものなのでしょうか?