朝食を取る女性ほど、人生における満足度が高い!
では、朝ごはんをきちんと食べている女性のデータを見てみましょう。細川さんが代表を務める一般社団法人Luvtelli(ラブテリ)と三菱地所が共同で立ち上げた「まるのうち保健室」の「2014年度『働き女子1,000名白書』によると、「疲れやすい」「冷えやすい」「落ち込みやすい」といった項目に違いが表れています。
朝食を毎朝取る人では、「疲れやすい?」に「はい」と答えた人が35%、「いいえ」は65%なのに対し、食べない人は「はい」47%、「いいえ」が53%でした。食べない人のほうが疲れやすい割合が多いです。
また、「冷えやすい?」に対しては、毎朝食べる人の「はい」は55%、「いいえ」45%、食べない人が「はい」60%、「いいえ」40%。「落ち込みやすい?」は、毎朝食べる人の「はい」は23%と少なく、「いいえ」が77%。食べない人は「はい」32%、「いいえ」68%となりました。
いずれの項目でも、朝食をきちんと毎朝を取る人のほうが、生産性の高い体をキープしていることが分かりました。実際に、朝食を取る人のほうがメンタルストレスが少なく、食べていない人は転職を希望する傾向が高いという調査報告もあります(※3)。
さらに、朝食を含めた「食事づくり力」に対する自信の有無も不定愁訴との関係性が見られました。「自信がとてもある」人は不定愁訴の数が3.5個でしたが、「自信が全くない」人は4.1個と上回っていました。
食事づくり力に
自信がとてもある ⇒ 不定愁訴数は平均3.5個
自信があまりない ⇒ 不定愁訴数は平均3.9個
自信が全くない ⇒ 不定愁訴数は平均4.1個
これは朝食をはじめ、自分で料理を作るのが得意な人は旬の食材や栄養バランスを満たした食材を食べているのに対し、自炊が苦手な人は外食などで栄養が偏りがちであることが考えられます。
朝食を取るほうが、健康にも、日中のパフォーマンスにも効果的なんですね!
朝食にたんぱく質を取るとフルマラソン並みの効果が
就寝中は誰でも体温が下がるため、体温を上げて活動的になるには、朝食を食べることで生まれる「消化熱」が必要です。
「食事を消化する際に生まれる熱量を『DIT(食事誘発性熱産生)』といいますが、きちんと栄養バランスが取れた食事を消化するには、フルマラソンと同じぐらいのエネルギーを使うといわれています。エネルギーの消費量は摂取する栄養素によって違い、糖質や脂質よりもたんぱく質の分解するほうがより多くのエネルギーを消費します。ですから、『朝に食べると太る』といった思い込みを捨て、たんぱく質を含む食事をしっかりと食べてくださいね」(細川さん)
今まで「朝食抜き信仰」だった人も、忙しくて食べる時間がなかった人も、明日は朝ごはんをおいしくいただきましょう!
聞き手・文/三浦香代子 グラフデータ出典/Will Conscious Marunouchi「まるのうち保健室」
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